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2003 年度 実績報告書

突発天体フォローアップのスターターキットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14740131
研究機関九州大学

研究代表者

山岡 均  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (70243855)

キーワード突発天体 / ガンマ線バースト / 超新星 / 新星 / X線トランジェント / 矮新星 / 画像処理
研究概要

小型望遠鏡で得られた画像から天文学的に有用な情報を抽出する手段を確立するために、数多くの突発天体について引き続き画像解析を行なった。今年度の大きな成果は、ガンマ線バーストの残光が複雑な光度変化をしていることを解明したことで、この結果はNature誌に掲載され、テレビニュース・新聞等でも広く報じられた。また、銀河系内の星間吸収のために可視光では観測不可能なX線トランジェントの対応天体を赤外線観測で見いだす、激変星(新星・矮新星など)の増光画像の解析と静穏時対応天体の検出等を行なった。
特に超新星について、発見直後の早期分光を自ら実施するとともに、その重要性を国際会議において訴えた。その結果、これまで参画してこなかった世界各地の多数の観測者が早期分光を実施するようになり、発見から分光までに経過する時間が劇的に短縮されつつある。これは、超新星研究を飛躍的に進歩させることにつながると考えられる。状況について、次年度に開催される国際会議で報告を予定している。
超新星を含めて新天体の情報は、国際天文学連合中央天文電報局が集約しているが、発見情報を確認するプロセスは一部に局限しており、発見の公表が遅れる例がままあった。この状況に対して、今年度開催されたIAU総会で討議を行ない、確認プロセスを改善することとなった。この結果、これまで確認プロセスに携わってこなかった観測者の参入を促進し、公表までの時間経過が短縮されつつある。
これらを通じて、突発天体フォローアップには観測手法に加えて、情報流通の促進と改善が鍵になることが判明した。今後、情報提供の手法について新たな方式を模索していく。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Fox et al.: "Early Optical Emission from the γ-ray burst of 4 October 2002"Nature. 422. 284-286 (2003)

  • [文献書誌] Uemura et al.: "Structure in the Early Afterglow Light Curve of the γ-ray burst of 29 March 2003"Nature. 423. 843-844 (2003)

  • [文献書誌] Yamaoka, Ayani: "Supernovae 2003em, 2003ev, 2003ey and 2003ez"IAU Circular. 8142. (2003)

  • [文献書誌] Yamaoka et al.: "Nova Scuti 2003"IAU Circular. 8190. (2003)

  • [文献書誌] Kawakita et al.: "Supernova 2004A in NGC 6207"IAU Circular. 8266. (2004)

  • [文献書誌] Kato et al.: "Photometric study of new southern SU UMa-type dwarf novae and candidates : V877 Ara, KK Tel and PU CMa"Monthly Notice of the Royal Astronomical Society. 339. 861-871 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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