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2004 年度 実績報告書

実光子による中性K中間子生成反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14740150
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

高橋 俊行  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50281960)

キーワード中性K中間子 / ストレンジネス / 電磁相互作用
研究概要

今年度は、昨年度から取得の開始した重水素標的のデータの取得をさらにおこなった。また炭素標的・重水素標的のデータ解析を引き続きおこない、ほぼ終了したところである。
炭素標的でのK0の準自由生成反応の断面積は、同じエネルギー・測定角度領域でのK+の生成断面積とほぼ同じであり、このことから、素過程反応の断面積はK0・K+ともほぼ同じ大きさであろうと示唆される。さらに詳しく理論モデルと比較するため、フェルミガスモデルを仮定した準自由生成反応の定式化を行い、最新のアイソバーキデルであるKaon-MAIDとSaclay-Lyon A(SLA)モデルと比較を行った。Kaon-MAIDについては断面積はほぼ再現できるが、運動量分布の形の再現性に問題がある。一方SLAでは、K0生成に関して調整可能なパラメータが1つ存在し、それを調整することにより、Kaon-MAIDよりよい一致を得られた。
準自由生成反応の取り扱いの不定性の少ないと期待される重水素標的のデータでも、同様の比較を行った。ただし、残念なことに標的の形状からくる問題で、高い運動量のK0に対する検出効率が低下し、光子エネルギー1GeV以下の領域のみでの比較となったが、炭素標的データと同様な結果が得られた。今回測定されたK0の光生成データは、電磁相互作用によるストレンジネス生成モデルを作り、生成機構を解明する上で非常に重要な情報を与える。現在これらの結果について論文をまとめているところである。
一方、本研究の成果を受け、さらに検出効率が大きな新スペクトロメータを東北大学理学研究科のグループが中心となって建設している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The 1.2 GeV photon tagging system at LNS-Tohoku2005

    • 著者名/発表者名
      H.Yamazaki et al.
    • 雑誌名

      Nucl.Instr.Meth.A 536

      ページ: 70-78

  • [雑誌論文] Σ-nucleus potential studied with the (π^-,Κ^+) reaction on medium-to-heavy nuclear targets2004

    • 著者名/発表者名
      P.K.Sara et al.
    • 雑誌名

      Phys.Rev.C 70

      ページ: 044613

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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