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神岡を始め世界各地での様々な種類のニュートリノ観測を通じて、ニュートリノに質量があることが分かってきた。また、それに伴いレプトン間の混合があることも確定してきた。そして、それらの実験が示唆する混合や質量パターンは、特にμとτの大きな混合などこれまでクオークで培ってきた知識が全く使えない異質のものである。
この研究では、その大きな混合や質量の階層性を説明するため、ニュートリノ質量が量子力学的な輻射補正について生成されるとしてどのような模型が作れるかを研究した。その枠組みとして特に超対称性を持つ大統一理論を念頭に置いた。こうすると枠組みによる制限がきつすぎて陽子崩壊などと抵触しやすくなるのであるが、それを回避するための対称性を考え、それに基づいて模型を構築することで、ちょうど実験の制限を回避し、上手に質量行列のパターンを説明する模型の構築に成功した。
また一般論として、レプトンの混合を説明するために導入されるレプトンフレーバー数を破る相互作用が今計画されている将来の高精度ニュートリノ振動実験にどう影響を与えるかを検討した。
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