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2003 年度 実績報告書

非平衡系における熱力学構造とその非線形動力学系に対する一般化

研究課題

研究課題/領域番号 14740229
研究機関東京大学

研究代表者

湯川 諭  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20292899)

キーワード非平衡ダイナミクス / 非平衡仕事法 / Jarzynski等式 / 交通流の物理的性質 / 渋滞実験
研究概要

今年度は、古典系に対する研究として、非平衡状態での仕事から平衡状態間の自由エネルギー差を計算するJarzynski等式の統計力学的対象である多自由度系への適用を調べた。具体的には、Lennard-Jones粒子系に対して適応し、Jazynski等式を用いた非平衡状態での仕事から平衡状態を調べる方法:非平衡仕事法の、多体系に対する有効点、問題点等が明らかになった。この成果は2月にジョージア大学で行われたシミュレーションを用いた凝縮系の研究に関するワークショップで報告した。さらに、3月に行われる日本物理学会でも成果の発表を行う。また、相転移の非平衡ダイナミクスに関する研究成果も共同で調べ、現在出版が決定している。
さらに非線形動力学系への熱力学の拡張に関連して、申請者が長年研究を行っている交通流系に対し研究を行った。昨年度は実際の高速道路上の交通流のデータの整理、解析をおこない、熱力学的な特徴を取り出そうと試みたが、データの量が膨大なため積極的な成果が得られなかった。今年度は、その点をふまえ、理想的な交通流状態の実験的な再現を行い、自発的な渋滞非渋滞相転移を世界で初めて実験的にとらえた。この実験の一部は、フジテレビ系情報番組「交通バラエティ日本の歩き方」で2003年10月13日(関東エリア)に放送されている。データの読み取り等の作業を現在行っており、投稿論文を準備している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Murakami, T.Shimada, S.Yukawa, N.Ito: "Energy Transport in Multiphase System"Journal of the Physical Society of Japan. 72. 1049-1056 (2003)

  • [文献書誌] H.Watanabe, S.Yukawa, Y.Ozeki, N.Ito: "Critical exponents of isotropic-hexatic phase transition in the hard-disk system"Physical Review E. (掲載予定).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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