すでに定式化された2次元および3次元の電磁粒子コードをプログラム化するため、小規模な開発用コンピュータの導入を行った。開発は主に市販の高性能パーソナルコンピュータを使用し、開発用ソフトウェアを導入した。基本的な衛星の材質、形状等をモデル化するためのデータ入力、格子生成を行う一方、広大な宇宙空間を再現するため外部境界を実現するアルゴリズム等、既存の技術を調査、検討するための調査をおこなった。電磁界を計算する4面体要素を生成する手法は、モデルを作成する段階において非常に大きな労力を必要とし、実用的なモデルを作成するためには必須の技術である。これを自動で実現する手法として計算流体力学(CFD)分野において使用されている自動要素分割アルゴリズムが本電磁粒子コードおいても応用可能であることが分かり、コードの精度、要素分割の自由度、モデルとなる衛星の形状特性等比較検討した。年度後半においては、これまでの進捗状況を学会において報告するとともに、論文の印刷を行った。基本的なモデルに対するデータの可視化テストを行い、アニメーション化を試みた。基本的なコード開発に目処が立った時点において、大規模なコード開発にむけた準備を始め、スーパーコンピュータレベルでのコード開発、高速化を行う作業を開始した。
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