研究概要 |
・静岡市で開催された日本古生物学会例会に参加し,本研究のテーマである新生界浅海性生痕化石群集の主要な構成要素の一つである生痕化石Schaubcylindrichnus類に関する新知見を発表した. ・スイス連邦のバーゼル大学で開催された第7回国際生痕ファブリックワークショップにアジア圏から唯一人参加し,上記のSchaubcylindrichnus類に関する新知見を発表した.その帰途,ドイツ連邦共和国のヴュルツブルク大学に立ち寄り,この研究結果についてF.T.Fuersich教授と議論したほか,同じく新生界浅海性生痕化石群集の主要な構成要素の一つである生痕化石Rosselia類の生痕学と分類学に関しての基礎データを収集した. ・アメリカ合衆国ユタ大学のA.A.Ekdale教授とともに,Schcuibcylindrichnus類の模式地であるユタ州Book Cliffsで,この生痕化石の現地模式標本を観察し,新たな知見を得た.この結果は,熊本県御所浦町で開催された日本古生物学会年会で発表した.また,本研究テーマ遂行上の基礎データとして同教授所蔵の多数の生痕化石コレクションを観察した. ・土佐清水市の中新統三崎層群浜益野層で地質調査を行い,同層が従来言われていた様に沖浜漸移帯の堆積物のみからなるわけでなく,外浜システムや潮汐低地システムも発達していたことを明らかにした.また,そこの生痕化石の観察も行い,Schaubcylindrichnus類の古生態学に関する新たな知見を得た.この結果は,現在投稿準備中である. ・裏面記載の原著論文2編,著書1編を製作,公表した.
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