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2002 年度 実績報告書

海洋洪水玄武岩のマグマ分化作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14740307
研究機関富士常葉大学

研究代表者

佐野 貴司  富士常葉大学, 環境防災学部, 助手 (40329579)

キーワード洪水玄武岩 / マグマ / オントンジャワ海台 / 溶融実験 / 分化作用 / 火山岩 / 海底火山
研究概要

地球で最も大きな火山であるオントンジャワ海台火山を対象として岩石溶融実験,鉱物鑑定および岩石・鉱物化学組成分析を行った.オントンジャワ海台をつくったマグマはマントル内での巨大な上昇流が溶けたものである可能性が強いため,この海台のマグマ成因を明らかにすれば,全マントルの運動および進化論等に重要な制約条件を与えることができるであろう.また多量のマグマが短時間に噴出したため大規模な地球環境変動を引き起こした可能性が高い.従って地球規模での環境変動を考える上でも重要な火山である.
溶融実験は富士常葉大学および岡山大学固体地球センターのシリコニット溶融炉を用いて常圧にて1150〜1250℃の温度範囲で行った.実験回収物および天然鉱物の観察は富士常葉大学のエネルギー分散型走査電子顕微鏡を使用し,鉱物分析は東京大学地震研究所の波長分散型走査電子顕微鏡を用いた.また岩石化学組成分析には東京大学地震研究所の蛍光X線分析装置を用いた.この中で富士常葉大学の走査電子顕微鏡は本研究前には使用されていなかったので,精力的に研究を行い,実用化し,結果を論文にまとめた(佐野,印刷中,富士常葉大学研究紀要).
実験により決定した鉱物組み合わせ,マグマ組成,鉱物組成を天然の岩石の鉱物組み合わせ,岩石組成,鉱物組成それぞれと比較することにより,マグマ溜まり中の温度は1160〜1240℃,深さは低圧(6km以浅)と予想した.また斜長石斑晶の累帯構造を詳しく調べることにより,斜長石斑晶の部分はマグマ溜まりの縁付近に存在する低温・高含水量のマグマから結晶化した可能性を指摘した.これら成果の一部は日本火山学会2002年度秋季大会にて発表すると共に,執筆も行った(佐野・成瀬,印刷中,月刊地球).

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 佐野貴司, 成瀬元: "深海掘削計画Leg192:オントンジャワ海台"月刊地球. (印刷中).

  • [文献書誌] 佐野貴司: "走査電子顕微鏡-エネルギー分散型分析装置を用いた鉱物および珪酸塩ガラス中の元素の定量"富士常葉大学研究紀要. (印刷中).

  • [文献書誌] パリティ編集委員会: "地球大循環とエルニーニョ"丸善株式会社. 116 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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