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2002 年度 実績報告書

マントルの希ガスとサブダクション・ファクトリー:全地球的物質循環の謎にせまる。

研究課題

研究課題/領域番号 14740314
研究機関大阪大学

研究代表者

松本 拓也  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50294145)

キーワードマントル / 地球科学 / 希ガス / 同位体比 / 地球進化
研究概要

本研究は、全地球的物質循環とそれに伴う地球層構造の物理的化学的進化の鍵を握っているとみられるスラブ(プレート収束帯でマントルに再注入される海洋プレートとその堆積物)の希ガス同位体に与える影響を探ることを目的とする。本年度は、地球史の前半の希ガス同位体情報を探るために、太古代を特徴付ける火山岩であるコマチアイト中の希ガスを段階的に破砕することによって測定した。得たデータを解析することによって、28億年前、地球史初期のヘリウム同位体組成を得ることに成功した。その結果は国際誌Earth and Planetary Science Lettersに掲載された。さらに、フィネロ地域(イタリア)カンラン岩体の試料の希ガス測定を行い、スラブ起源流体の存在を明らかにした。その成果を「2002年度国際レールゾライト会議(北海道様似町)」にて発表した。また、地球深部への希ガスの再注入過程の有無を探る上で最適な岩石試料を求めて、海洋科学技術センターのハワイ航海に参加し、地球上で最も新しいホットスポット火山であるロイヒ海底火山試料をしんかい6500を用いて採取した。採取した試料の希ガス測定は現在進行中である。又、沈み込み帯に位置する近畿地方各地の温泉ガスの希ガスおよび主成分ガス組成の測定結呆についての論文をEarth and Planetary Science Lettersに投稿した。現在、査読の結果をふまえた第二稿を作成中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Matsumoto: "Noble gas studies on mantle-derived ultramafic rocks : things that noble gas can tell us about mantle processes"地球化学. 36. 89-106 (2002)

  • [文献書誌] Takuya Matsumoto, Daniele Pinti, Jun-ichi Matsuda, Susumu Umino: "Recycled noble gas and nitrogen in the subcontinental lithospheric mantle : Implications from N-He-Ar in fluid inclusions of SE Australian xenoliths"Geochemical Journal. 36. 209-217 (2002)

  • [文献書誌] Takuya Matsumoto, Akihiro Seta, Jun-ichi Matsuda, Yuelong Chen, Shoji Arai: "Helium in the Archean komatiites revisited : significantly high 3He/4He ratios revealed by fractional crushing gas extraction"Earth and Planetary Science Letters. 196. 213-225 (2002)

  • [文献書誌] J.Matsuda, T.Matsumoto, H.Sumino, K.Nagao, J.Yamamoto, Y.Miura, I.Kaneoka, N.Takahata, Y.Sano: "The He-3/He-4 ratio of the new internal He standard of Japan (HESJ)"Geochemical Journal. 36. 191-195 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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