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2002 年度 実績報告書

造礁サンゴ幼生の供給源と加入先に関する生態学的・遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14740416
研究機関東京工業大学

研究代表者

波利井 佐紀  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (30334535)

キーワードサンゴ幼生 / 分散 / 加入 / 定着可能期間 / 遺伝子流 / reef connectivity
研究概要

本研究では、サンゴ幼生の供給源・加入先を明らかにするため、異なる卵特性を持つ優占種について1.室内実験により幼生の定着期間と定着率を調べ、分散可能な日数と最適な加入時期を明らかにし、2.親群体の遺伝子流の解析により個体群の関係を実証することを目的としている。対象海域は主として、琉球列島慶良間列島-沖縄本島とした。
本年度は、サンゴ礁に優占するサンゴ(放卵放精型,ハナガサミドリイシAcropora tenuis ;保育型,アオサンゴHeliopora coerulea,およびハナヤサイサンゴPocillopora damicornis)を対象にサンゴ幼生の定着能力の時系列変化を明らかにした。実験は、阿嘉島臨海研究所および西海区水産研究所石垣支所にて行い、幼生を水温・光量を定にした環境で飼育し、数日おきに最低30日間、定着実験を行った。放卵放精型のハナガサミドリイシの幼生は、受精後3日目より定着がみられ、定着率は10日目にピークとなり、その後減少した。一方、保育型サンゴ幼生は、放出後1時間より定着を開始し、24時間まではアオサンゴでより定着が早い傾向があった。放出後21日目にはアオサンゴ幼生は3%しか定着しなかったが、ハナヤサイサンゴでは60%以上が定着した。これらより、種類によって定着の最適な期間が異なり、加入範囲が異なると推定できる。また、遺伝子解析に関しては、本年度はハナガサミドリイシおよびアオサンゴの親個体および幼生を採集し、現在、分析を進めているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Harii S., Kayanne H.: "Larval survivorship, competency periods and settlement of two brooding corals, Heliopora coerulea and Pocillopora damicornis."Marine Biology. 141. 39-46 (2002)

  • [文献書誌] 波利井佐紀, 灘岡和夫, 岩尾研二, 林原毅: "サンゴ幼生の定着に及ぼす赤土の影響"日本サンゴ礁学会第5回大会講演要旨集. 17 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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