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2002 年度 実績報告書

イチジク属植物の雌雄性を決定する遺伝的背景の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14740469
研究機関東北大学

研究代表者

横山 潤  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (80272011)

キーワードイチジク属 / 雌雄性 / 雌雄異株 / 分子マーカー / AFLP
研究概要

本年度は、雌雄異株性のイチジク属植物のうち、属内の系統関係と花の形態に基づいて材料として選択した3種(イヌビワ、オオバイヌビワ、ハマイヌビワ)について、現在栽培を行っている個体を中心にAFLP解析を行った。各種両親個体とそのF1について解析を行ったところ、いずれの種でも個体間でえられる増幅産物の差に乏しく、各系列に特異的な増幅産物は得られるものの、雌雄性と強く連鎖していると推定される産物は得られなかった。しかし雌雄性とのあいだに弱い相関をもつ産物は各種について2-3得られたので、これらの連鎖群内での位置を大まかに推定した。その結果それぞれの連鎖群内での位置は比較的近いことが予想され、雌雄性を決定している染色体上の領域は比較的制限されている可能性が示唆された。
これら3種について野外から採集した個体についてもAFLP解析を行った。栽培個体の場合より個体間でえられる増幅産物の差が大きかったものの、全体的には種内の遺伝的変異に乏しく、やはり雌雄性と強い連鎖を示すマーカーは得られなかった。栽培個体を用いた実験で得られた結果に基づいて、雌雄性と弱い相関をもつ産物を野外個体からも得ることができたので、それらの塩基配列をダイレクトシークエンスによって決定した。その結果、得られた配列のいずれからもORFは発見されず、これらの産物からは直接雌雄性の遺伝的背景につながる情報は得られなかった。そのため、ゲノムからの探索と平行して、花序で発現しているmRNAからの探索も予備的に行った。サンプル数は十分ではないが、こちらの探索からは雌雄性に関連する遺伝子につながる可能性のある増幅断片が得られている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fukuda, T., Yokoyama, J., Tsukaya, H: "Phylogenetic relationships among species in the genera Chisocheton and Guarea, which have unique indeterminate leaves, as inferred from sequences of chloroplast DNA"International Journal of Plant Science. 164. 13-24 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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