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2003 年度 実績報告書

有限要素解析を応用したヒトの大腿骨の形態進化シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 14740482
研究機関鹿児島大学

研究代表者

山中 淳之  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80343367)

キーワード人類進化 / 直立二足歩行 / 大腿骨 / 有限要素法 / CT
研究概要

本研究は次の3つのステップから成る。1.ヒトおよび類人猿(チンパンジーを使用)の大腿骨形状の3次元的な定量化。2.ヒトおよびチンパンジーの3次元有限要素モデルの構築。3.有限要素解析に、骨増加骨減少アルゴリズムを付加した数値計算実験。
平成15年度は、1および2の作業が完了し、続いて3の作業を行った。
1.ヒトおよびチンパンジーの大腿骨形状の3次元的な定量化
ヒトとチンパンジーの晒した大腿骨をスパイラルCT装置を用いて撮像した。骨の全長にわたり作成した連続CT画像から、3次元形状データを構築した。二種の大腿骨の断面形状と湾曲を定量化した。この結果、ヒトの大腿骨は、チンパンジーのそれと比較して、近位部では外側方向に大きく湾曲していた。また、骨幹中央部では、前後・方向の曲げに対する大きな強度を有する断面形状を持っていることが明らかになった。これらの結果は、他の霊長類種のデータと併せて、二つの論文にまとめた。一つは受理され印刷中である。一つは投稿中である。
2.ヒトおよびチンパンジーの3次元有限要素モデルの構築
1において構築したヒトおよびチンパンジーの大腿骨の3次元形状データを利用して、3次元有限要素モデルを構築した。モデルの単純化のために、皮質骨、海綿骨をそれぞれ一様な力学特性を有する材質と仮定した。有限要素モデルの構築には、1で設定した座標系にオルソゴナルな1mm立方のボクセルエレメントを使用した。
3.有限要素解析に、骨増加骨減少アルゴリズムを付加した数値計算実験
2において構築した有限要素モデルを使って、様々な荷重条件の下で、ヒトとチンパンジーの大腿骨にどのような応力分布が生じるのか、現在検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yamanaka, A., Gunji, H., Ishida, H.: "Curvature, length, and cross-sectional geometry of the femur and humerus in anthropoid primates"American Journal of Physical Anthropology. (in press).

  • [文献書誌] 山中淳之, 植村正憲: "立体組織像構築によるジャコウネズミの歯の発生様式の研究"自然人類学研究. I. 55-61 (2004)

  • [文献書誌] 荻原直道, 山中淳之, 中務真人, 石田英實: "有限要素法を用いた霊長類肩甲骨の機能形態学的解析"霊長類研究. 19. 203-215 (2003)

  • [文献書誌] Ogi, N., Tabata, M.J., Yamanaka, A., Yasui, K., Uemura, M.: "Comparison of expression patterns of fibroblast growth factor 8, bone morphogenetic protein 4, and sonic hedgehog in jaw development of the house shrew, Suncus murinus."Celluar and Molecular Biology. 48. OL289-OL296 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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