• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

光ファイバ内の散乱現象GAWBSを用いた多点型温度センシングシステム

研究課題

研究課題/領域番号 14750027
研究機関東京農工大学

研究代表者

田中 洋介  東京農工大学, 工学部, 講師 (20283343)

キーワードブリュアン散乱 / GAWBS / 温度計測 / 光ファイバ
研究概要

光ファイバ内で生じる散乱現象の一種であるGAWBS(Guided acoustic-wave Brillouin scattering)は、光波が光ファイバを構成する分子の熱振動によって誘起される横波音響波と相互作用する結果生じる前方散乱である。GAWBSは、散乱に際し、位相変調、または偏波変調を伴う。一般に、光ファイバ内の音響モードの共振周波数は、温度により変化するため、散乱光の位相変調周波数を測定すれば、光ファイバの温度がわかる。通常、GAWBSによる位相変調周波数は数10〜数100MHzの範囲なので、測定に際し、高価な高周波回路は一切必要ない。但し、GAWBSは前方散乱であるため、上記位相変調周波数から測定される温度は、光ファイバ全体での平均温度となる。一般に、光ファイバで物理量の分布測定を行うためには、後方散乱過程を利用し、伝搬時間差から、各点の情報を識別する必要がある。
本年度は、GAWBSを用いた多点型温度分布計測の基礎検討として、光ファイバ内の誘導Brillouin散乱(SBS : stimulated Brillouin scattering)を利用することでGAWBSを後方で観測することを提案した。1.5μmのシングルモードレーザ光源と3kmの光ファイバを用いた実験でSBSに伴い後方に散乱するGAWBSの観測に成功した。音響波の振動モードのうちTR_<25>に起因する散乱について、その共振周波数の温度依存性を測定したところ、前方散乱と同じ温度感度11kHz/℃が得られ、後方GAWBSが温度計測に利用可能なことが確認できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吉田, 田中, 黒川: "誘導Brillouin散乱に伴うGAWBSの後方散乱特性"Optics Japan 2002講演予稿集. 416-417 (2002)

  • [文献書誌] H.Yoshida, Y.Tanaka, T.Kurokawa: "Characteristics of backscattered GAWBS caused by stimulated Brillouin scattering"Proc. 6th International Symposium on Contemporary Photonics Technology (CPT2003). 101-102 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi