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2002 年度 実績報告書

強磁性単電子トランジスタ技術の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 14750042
研究機関秋田県立大学

研究代表者

白樫 淳一  秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教授 (00315657)

キーワード強磁性単電子トランジスタ / 強磁性金属 / 絶縁体接合ダイオード / トンネル磁気抵抗効果 / 操作型プローブ顕微鏡 / ナノテクノロジー / 超微細加工技術
研究概要

本研究提案では、情報通信技術の高度化を達成するための、高性能な次世代メモリ素子技術の基礎となる新しい3端子素子の開発を目的としている。具体的には、単電子デバイスの利点(単電子帯電効果=電荷)と、磁気記録の利点(スピン依存トンネル効果=磁気orスピン)を組み合わせた、これまでにない新しい基本3端子素子としての強磁性単電子デバイス技術の研究開発と、それを用いた新しい磁気メモリシステムの確立を目的としている。平成14年度では、新しいゲート構造を有する強磁性単電子トランジスタに於けるトンネル磁気抵抗効果特性の理論的な検討を行い、メモリ応用の観点からデバイス特性の確立を図った。また、強磁性体材料に対して、走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いた局所反応場制御リソグラフィ技術を確立した。本手法を適用することで、強磁性金属/絶縁体接合ダイオードおよび強磁性単電子トランジスタの試作を行い、デバイス特性の初期的な検討を行った。以下、本年度に得られた知見を示す。
(1)強磁性体材料に対する超微細SPMナノ加工技術の開発
強磁性体であるNi、Fe、および反強磁性体であるCrに対して、世界で初めてSPMを用いた局所反応場制御リソグラフィ技術を適用し、超微細ナノ加工技術として確立した。
(2)強磁性金属/絶縁体接合ダイオードの作製と検討
NiおよびFe系プレナー型強磁性金属/絶縁体接合ダイオードを作製した。17〜300Kでの電気的特性より、良好な整流特性が確認された。
(3)強磁性単電子トランジスタの作製と検討
Ni系容量結合型強磁性単電子トランジスタを作製した。17Kでの電気的特性より、初期的な動作特性が確認された。
(4)強磁性単電子トランジスタを用いた磁気メモリの検討
磁気を利用した高性能磁気メモリシステムの基本素子となるRC結合型強磁性単電子トランジスタの提案を行い、その動作特性を理論的に明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] J.Shirakashi, Y.Takemura: "Resistively Coupled Ferromagnetic Single-Electron Transistors"J. Appl. Phys.. 91. 7442-7444 (2002)

  • [文献書誌] J.Shirakashi, Y.Takemura: "Ferromagnetic Single-Electron Transistor with RC Gate"Mat. Res. Soc. Symp. Proc.. 746. Q2.12.1-Q2.12.6 (2003)

  • [文献書誌] Y.Takemura, J.Shirakashi: "Surface Nano-oxidation of Ferromagnetic Thin Films Using Atomic Force"Microsc. Microanal.. 8(Suppl.2). 1350CD-1351CD (2002)

  • [文献書誌] J.Shirakashi, Y.Takemura: "RC-Coupled Ferromagnetic Single-Electron Transistors"J. Appl. Phys.. 93(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Y.Takemura, S.Kidaka, K.Watanabe, Y.Nasu, T.Yamada, J.Shirakashi: "Applied Voltage Dependence in Nano-oxidation of Ferromagnetic Thin Films Using Atomic Force Microscope"J. Appl. Phys.. 93(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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