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2003 年度 実績報告書

パルス磁石を用いた強磁場下の高磁歪合金及び遷移金属磁性酸化物の物性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750046
研究機関秋田大学

研究代表者

左近 拓男  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (80271964)

キーワード形状記憶合金 / 磁場誘起歪み / 磁化 / パルス磁石 / マルテンサイト / マイクロマシン / キャパシタンスブリッジ / 巨大歪み
研究概要

近年、高機能磁性材料である形状記憶合金が脚光を浴びている。これらの物質は温度変化、応力の作用のみならず磁場の印加によっても巨大な歪みを示すことが確認されている。Fe-Pd系合金も定常磁場で大きな磁場誘起歪みを起こす。これらの物質を実際に機械/電子部品材料として使う場合、瞬間的に歪みを起こすためにパルス磁場が適当と考えられる。本研究では、パルス磁石を用いたFe-31.2%Pd単結晶の磁場誘起歪みの研究を行なった。この物質は磁場誘起強磁性体であり、形状の変化と磁気的な変化を同時に観測するためのシステムを開発した。歪みによる試料の長さの変化を直接観測できるように、キャパシタンス法で測定する。試料の下部に電極を銀ペーストで取り付けることにより試料自体を片側の電極とした。もう一方は銅板で作成した電極である。キャパシタンスブリッジ(Quadtech 1615A)と、デジタルロックインアンプを組み合わせて3端子法でキャパシタンスの変化を測定する。パルス磁場は周波数にすると80Hz程度なので、発振器からブリッジへのバイアス電流を60kHzに設定し測定を行なった。同時に、ピックアップコイルを使った誘導法により磁化を測定した。キャパシタンスと磁化のデータはデジタルオシロスコープを通じてパソコンに取込まれる。測定結果を下図に示す。磁場が印加されると磁化、歪みともに大きく変化した。1回目の歪みは0.4%であった。複数回励磁を繰り返すと歪みは小さくなった。これはvariantの変化が少なくなったせいであると考えられる。今回の実験で、パルス磁場中でも歪みが発生することが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Sakon, M.Motokawa, Y.Ajiro et al.: "Electron Spin Resonance Measurements at Ultralow Temperatures"Physica B. 329-333. 1629-1631 (2003)

  • [文献書誌] K.Kudo, T.Sakon, N.Kobayashi et al.: "Anisotropic Magnetic Properties and Anomalous Thermal Conductivity in Cu_3B_2O_6"J.Phys.Soc.Jpn.. 72. 569-575 (2003)

  • [文献書誌] Y.Nakanishi, T.Sakon, M.Motokawa et al.: "De Haas van Alphen study of the spin splitting of the ferm surface in TbSb"Phys.Rev.B. 69. 022412 (2004)

  • [文献書誌] K.Kaneko, T.Sakon, H.Onodera, Y.Yamaguchi: "Magnetic Phase Diagrams in TbB_2C_2"Phys.Rev.B. 68. 012401 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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