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2002 年度 実績報告書

矩形流路内の熱対流におけるロールの非線形相互作用と非定常化条件の縦横比依存性

研究課題

研究課題/領域番号 14750117
研究機関鳥取大学

研究代表者

加藤 由紀  鳥取大学, 工学部, 助手 (10304198)

キーワード熱対流 / 矩形流路 / 安定性解析
研究概要

水平におかれた矩形流路に吹き抜け流を流し,鉛直方向に温度勾配を課したときの流れについて解析した.熱伝導状態の線形安定性に関する既存の研究結果から,温度勾配の強さに比例するパラメタであるレイリー数が対流の発生する臨界値に近い場合,発生する対流としては,流路の縦横比に応じて(流路の中心に対して)対称な流れ,反対称な流れ,そして何の対称性も持たない流れの3種類があることが予想される.本年度は,対称あるいは反対称な流れについて解析した.
まず,流路の縦横比が主に1または2の場合について,擾乱の非線形相互作用によって生成される2次元定常熱対流を数値的に求め,この対流による熱伝達率の変化を調べた.広い範囲のプラントル数(0.71から100)とレイリー数の値に対して,流路の上面と下面におけるヌッセルト数の分布とそれらの平均値を調べたところ,縦横比が2の流路の方が,1の場合よりもヌッセルト数が高くなることがわかった.また,側壁が完全断熱の場合の方が,完全伝導の場合よりもヌッセルト数が高くなることがわかった.
次に,縦横比が2の場合について,対流の非定常化条件を調べた.プラントル数を0.71(この値は空気に対応している)に固定して,2次元定常熱対流の3次元非定常擾乱に対する線形安定性を数値的に調べ,2次元定常熱対流が3次元非定常対流へ遷移する条件,すなわち,レイノルズ数ーレイリー数平面における2次元定常対流の安定境界を特定した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 加藤由紀, 藤村薫: "正方形流路における非定常熱対流への遷移の予測(温度に対する境界条件の影響)"日本機械学会論文集(B編). 68(668). 996-1001 (2002)

  • [文献書誌] 北田達哉, 加藤由紀, 藤村薫: "傾斜スロット内自然対流の安定性に対する非ブシネスク効果"日本機械学会論文集(B編). 68(668). 1002-1007 (2002)

  • [文献書誌] 三町和也, 加藤由紀: "膜によって境された2層の平面Poiseuille流の線形安定性"日本物理学会中国支部四国支部応用物理学会中国四国支部支部例会講演予稿集. 95 (2002)

  • [文献書誌] 加藤由紀, 藤村薫: "矩形流路内熱対流の2次不安定"日本物理学会講演概要集. 58(1). 260 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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