研究概要 |
立体物のWebブラウジングを円滑に行うロボットシステムの実現を通して,ロボットと人間が互いの長所を生かしながら,人間の役に立つロボットの行動制御を実現することが,本研究の目的である.開発するシステムは,ユーザである人間からオンデマンドでロボットに閲覧対象が指示され,事前には形状が不明な閲覧対象をロボットが自律的に三次元データ化していくことで,現実に存在する立体物をWebコンテンツとして活用するシステムである.閲覧のための大域的な動作計画(どこからどう見たいか)は,主としてユーザが判断し,それを実現するための局所的な行動計画(観測視点への移動制御やデータ収集など)は,ロボットが自動的に行う.本申請期間の研究では,移動ロボットを用いて立体物のWebブラウジングを行うシステムを実現し,遠隔からのユーザの要求をスムーズにこなすスキルを結果としてロボットに実装できるような方法論の確立を目指す. 本年度は,15年度以降の研究が円滑に進められるように,実験システムの統合に取り組んだ.まず、移動ロボットとその移動ロボットに搭載可能な視点移動のための6自由度アームについて,実験に使うための準備を整えた.また,視覚センサや小型の距離センサを購入した.これらは、平成15年度の初めに、アームの先端へ取り付ける予定である. また、以下の研究・開発についても行った. (1)光学式距離センサを用いた大まかな三次元計測装置の開発 (2)人間との安全な空間共有のための通過予定領域提示装置の開発 これらの研究成果については、大阪電気通信大学工学部電子機械工学科の卒業論文としてまとめられている。
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