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2002 年度 実績報告書

高速臓器幾何計測による術中腹腔鏡下データヒュージョンと小型手術ロボットシステム

研究課題

研究課題/領域番号 14750190
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

林部 充宏  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40338934)

キーワード内視鏡下手術 / 手術ナビゲータ / 3次元形状計測 / 干渉警告 / 半導体レーザ / 高速度カメラ
研究概要

本年度は腹腔鏡下において定量的な高速幾何変形計測を実現するシステム開発を行った。具体的には、半導体レーザを走査し,硬性鏡を通じて腹腔内へ照射する.もう一つの硬性鏡には高速度カメラが取り付けられ,レーザの光線を計測する.レーザの走査情報と画像情報から3次元幾何情報を高速に取得可能とした.これによって手術対象の3次元変形計測が可能となった.臓器の幾何情報に基づき不用意な手術器具と臓器との干渉回避を行うため、常に硬性鏡等の機器及び対象の3次元形状をグローバル座標系上で管理する.また高速度カメラはグレースケール画像を得るが、画像の明るさが失われ術者に提示するには向いていない.ここではハーフミラーを有するペンタプリズムを用い高速カメラ,3CCD Digitalカラーカメラの両方で同じ画角の画像を取り込む.術者にはカラー画像を提示し,3次元位置計算用には高速カメラからの画像を使う.カラー画像はサーフェスデータに対してテクスチャマッピングを行う際にも用いられる.表面の可視化のフレームレートは15ラインからなるサーフェスであれば秒間6フレームでリアルタイムな変形を可視化可能である.
術者の不注意による事故を防ぎ,安全の確保を行うことは手術支援ロボットを含む手術ナビゲータにおいて重要な機能である.光学系・鉗子・臓器の位置・姿勢を常時監視することで,走査された臓器との衝突の危険があるときは術者に警告を与える機能を提供する.ここでは取得される対象表面上の点群に球を割り当て,鉗子先端部と球との干渉を判定することで対象エリアとの距離感を音で伝えるシステムが開発できた.In-vivo実験において豚の肝臓を用い本システムの有効性を検証した.腹腔鏡下の肝臓の3次元幾何情報およびテクスチャ情報を獲得することができ術中幾何情報を用いた安全管理のための干渉警告を行うことができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 林部 充宏, 鈴木 直樹, 中村 仁彦: "腹腔鏡下における変形する臓器表面の高速3次元形状復元"第41回日本ME学会大会. 23-08 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Hayashibe, Naoki Suzuki, Asaki Hattori, Yoshihiko Nakamura: "Intraoperative Fast 3D Shape Recovery of Abdominal Organs in Laparoscopy"Proceedings of Medical Image Computing and Computer-Assisted Intervention 2002. 356-363 (2002)

  • [文献書誌] 林部 充宏, 鈴木 直樹, 服部 麻木, 中村 仁彦: "リアルタイム三次元形状復元とテクスチャマッピング機能をもつレーザスキャン内視鏡システム"第11回日本コンピュータ外科学会大会論文集. 35-36 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Hayashibe, Naoki Suzuki, Yoshihiko Nakamura, Asaki Hattori: "Real-time 3D Deformation Imaging of Abdominal Organs in Laparoscopy"Medicine Meets Virtual Reality 11, IOS Press. 117-123 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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