研究概要 |
・地雷探査ロボットアームの製作 本年度は当初の予定通り,肩と肘の2関節を有する地雷探査用ロボットアームの製作をおこなった.また地雷探査ロボットの自律化を想定して,ロボットの作業中におけるバッテリ切れを回避し,そしてロボットに実装したバッテリの許容範囲内で無駄なく作業をおこなわせるために,アーム関節用モータの消費電力を最小限に抑えることが可能なアームの動作計画をおこなった.実験では,動作計画に基づき導出された探査ルートでの,探査中における関節駆動用直流モータの消費電流を計測した.結果として,モータの消費電流を最小とするアームの肘(エルボ)角度の最適値を決定することが可能となった.そして動作計画に基づき決定した探査ルートにおいて,探査時のモータの消費電流は小さく抑制されることを確認した.また,将来的にロボット製作に関するテキストを作成するために,ロボット製作の様子をVTRで収録した. ・地雷探査ロボットの制御 本研究では昼夜を問わない地雷探査作業を実現するために,地雷探査ロボット制御の自律化を目的としている.今年度は地雷探査ロボットに搭載した外界センサ(超音波距離センサ)による,ロボットから障害物までの間の距離情報検出と,障害物の形状情報検出をおこなった.本年度提案した手法は,超音波センサによる測距で一般的に導入されているパルスエコー法を用いないため,センサの計測値が周辺温度の変動に影響しない.このことから提案した手法は温度の変動が著しい屋外での障害物情報検出に有効である.実験では本手法により,障害物の細部に渡る形状認識が可能であったことと,センサの計測値が温度変化により変動しなかったことを確認した.
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