• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

電磁波の斜入射および準近傍界曝露に対する人体平均SARの評価

研究課題

研究課題/領域番号 14750210
研究機関大阪大学

研究代表者

平田 晃正  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00335374)

キーワード電磁波と人体の相互作用 / 比吸収率(SAR) / 斜入射 / 準近傍界 / 厳密な人体モデリング / FDTD法
研究概要

電磁波の人体に与える影響が懸念されている.電磁波防護に関する安全基準では,マイクロ波帯の電磁波に対し,「単位質量当たりに吸収される電力量(SAR)」を指標として用いている.そのため,計算機および計算手法の発達に伴い,電磁波を浴びた場合のSARを評価した研究が多数なされている。しかしながら,マイクロ波の人体へ与える支配的な影響は,熱作用であることが実験的に示されている.そのため,局所的なSARと温度上昇の相関を調べることは重要である.また,従来の研究では正面からの電磁波曝露を想定したものがほとんどであったため,何が最悪の電磁波曝露条件かという疑問を解消するには至っていない.本研究では,熱に対して耐性が弱いことで知られている眼球に焦点を当て,電磁波の(1)遠方界・近傍界曝露の相違,(2)斜入射による人体への電力吸収のメカニズムを調査した.
その結果,遠方界曝露では電力吸収は眼球内部で生じるが,近傍界曝露では眼球表面付近で生じることを明らかにした.しかしながら,眼球平均の吸収電力と眼球内最大温度上昇の比はほぼ一致しており,安全基準の指標として吸収電力を用いることは有効であることを明らかにした.また,ホットスポット周波数帯(眼球に対しては,1-3GHz程度)では,眼球内に吸収される電力は,斜入射の方が大きいことを明らかにした.但し,この場合も眼球に吸収される平均電力と眼球内最大温度上昇の比は,ほぼ一定であることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Hirata, T.Shiozawa: "Correlation of maximum temperature increase and peak SAR in the human head due to handset antennas"IEEE Transactions on Microwave Theory & Techniques. Vol.51,no.7. 1834-1841 (2003)

  • [文献書誌] A.Hirata: "Temperature Increases in the Human Eyes Due to Near-Field and Far-Field Exposures at 900MHz, 1.5GHz, and 1.9GHz"IEEE Transactions on Electromagnetic Compatibility. Vol.45,no.3(発表予定). (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi