研究課題
VLSIプロセス技術・デバイス技術の進歩に伴い、システム・オン・チップなどに代表されるように、多くの機能ブロック、メモリ、プロセッサなどのIPを含んだ非常に大規模なシステムが1つのVLSIチップに実現可能になった。また、それに伴いVLSIチップの電源電圧も縮小し、結果として電源ノイズ、クロストークノイズ、ソフトエラーなどの様々なノイズに対する耐性が低減してきている。結果的に、オンチップでのデータ伝送の正確性を完全に保証することが難しくなりつつあり、将来の微細テクノロジーで製造されるVLSIシステムにおいて、何らかの信頼性向上技術が導入される必要があると言える。本研究では、オンチップデータ伝送での、高信頼データ伝送方式に対する低消費電力符号の影響についての検討を行った。SPEC2000ベンチマークを利用した実験により、提案された方法により最高33%の信号遷移削減を実現できることを示した。さらに、エンコーダ/デコーダ回路でのオーバヘッドおよびバス信号の振幅最適化を考慮した評価を行い、低消費電力符号化と高信頼符号化を組み合わせることで、将来のVLSIシステムにおいて有効なデータ伝送方式を実現可能であることを示した。さらに、エンコーダ/デコーダ回路でのオーバヘッドおよびバス信号の振幅最適化を考慮した評価を行った。実験結果より、低消費電力符号化と高信頼符号化を組み合わせることで、将来のVLSIシステムにおいて有効なデータ伝送方式を実現可能であることを示した。この研究の成果により、将来のより微細なテクノロジーを利用して実現されるシステムLSIにおける、高信頼かつ低消費電力なデータ伝送手法についての具体的な指針を示すことができた。
すべて 2004
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Proc.of the Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information Technologies (SASIMI2004)
ページ: 34-40
電子情報通信学会技術研究報告 vol.104,No.478
ページ: 185-190