本研究は、マイクロ波を用いて埋設された地雷や配管物を画像化するによって、その位置及び電気性質を特定することを目的としている。昨年提案した計算方法は理論計算に置いて非常に有効であるが、実用化のために、計算時間を更に短縮する工夫が必要である。本年度の研究では、まず、新しい探索空間の関数表現を用いて、計算方法を提案した。従来の方法では、逆問題の不適切性を防ぐため、正則化法が不可欠である。正則化法の導入により、収束の一致性、正則化関数のパラメータコントロールなどの多くの問題が生じると知られている。本研究で提案した方法では、探索関数の表現自身は正則化できる性質がもつため、複雑な正則化は一切使わない特徴がある。初期の数値シミュレーションの結果より、本手法は非常に有効である。次は、測定テータの質は、探索精度に影響する以外に、計算時間にも大幅に左右する。本研究では、電磁界の散乱界の測定にも検討した。電磁波の到来方向、偏波などを高精度に観測するため、近年非常に注目されているフォトニック結晶を用いた測定方法を検討した。ここで、任意方向から到来する電磁波を自由自在に弁別する性質が要求される。磁化フィライトで構成したフォトニック結晶を用いれば、要求された性質は実現できると考えられる。本研究では円柱の金属まだは誘電体を磁化フィライトに埋め込んだフォトニック結晶の電磁界散乱の厳密な解析方法を提案した。まだ、非常に面白い結果が得られた。この研究成果はIEEE APに投稿した(現在査読中)。ほかに、測定システムに必要なデバイスに関しても研究した。以下にように幾つ有益な研究成果が得られた。
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