研究概要 |
本研究は、強誘電性液晶を用いた導波路形光スイッチの実現を目指し、それを集積した広帯域交換用光回路へ適用の道を開くことを目的とし、以下の3項目を実施した。 (1)強誘電性液晶層を組み込んだチャネル導波路の製作技術の確立 (2)導波路形液晶光スイッチの試作・評価 (3)光スイッチの集積化による多チャンネル化の検討 (1)強誘電性液晶層を組み込んだチャネル導波路の製作技術の確立 プレーナ形光集積回路に適したチャネル導波路形液晶光スイッチを実現するため、次の基本要素技術の確立を行った。 (1)分岐結合器,(2)曲がり導波路,(3)液晶への印加電圧用電極製作技術,(4)液晶配向制御および封入技術 (2)導波路形液晶光スイッチの試作・評価 上記(1)で確立した個々の基本要素技術を用いて、Mach-Zehnder干渉計形チャネル導波路光スイッチの製作技術の確立を行った。試作した導波路形光スイッチの液晶装荷部に電圧を印加することで、7dBの消光比が得られ、素子の原理動作を実証した。また、液晶装荷部の電極長が異なる素子を製作し、特性を比較することで、単位長さあたりの位相可変量の評価を行った。 (3)光スイッチの集積化による多チャンネル化の検討 (導波路および光スイッチの性能をもとに、集積化のための素子の最適パラメータおよび素子配置について検討を行った。
|