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2003 年度 実績報告書

実空間と仮想空間の融合のための仮想物体の高精度輝度計算に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750271
研究機関北海道大学

研究代表者

土橋 宜典  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00295841)

キーワード写実的画像生成 / シミュレーション / 光の散乱 / インタラクティブシステム / ユーザインターフェース
研究概要

仮想空間における水や煙などの不定形物体と実空間の物体を融合した表示を可能とするため、以下の手法を開発した。まず、仮想空間における水面や水中、火山噴煙をリアルに表現するためのシミュレーション手法とその高速画像生成手法について開発を行った。次に、実空間に存在する物体を3次元スキャナにより計算機内に取り込み、高精度に輝度計算を行う手法を開発した。以下、それぞれについて概要を述べる。
水面および水中のリアルな画像を生成するためには、水面により光の反射・屈折、水中の微粒子による光の散乱を考慮する必要がある。これらの効果を考慮したリアルな画像生成には従来多くの計算時間を必要としていた。しかし、インタラクティブ性が重要となるバーチャルリアリティなどでは高速に画像を生成しなければならない。そこで、本研究では、グラフィックス専用ハードウェアを利用して高速かつリアルに画像を生成する手法の開発を行った。物理現象を忠実にシミュレートすることで、水中にできるコースティクスと呼ばれる光のパターンや光跡もほぼリアルタイムに生成できる。火山噴煙のシミュレーションでは、流体解析手法を基礎とした手法により、噴煙が発達する様子をリアルにシミュレートすることに成功した。画像生成には、昨年度に開発した手法を応用している。
実物体を計算機内に取り込んだ物体の高精度輝度計算法では、ポイントモデルを利用した。ポイントモデルは、点同士の接続情報を持たない、点のみで3次元形状を表現するモデルのことである。レンジデータなど実物体の形状測定を行う場合、取得される情報はサンプル点の集合である場合も多く、メッシュ構築の手間を省略できる。このモデルに対し、光の相互反射まで考慮した高精度な輝度計算法を開発した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岩崎慶, 土橋宜典, 西田友是: "A Fast Rendering Method for Refractive and Reflective Caustics due to Water Surfaces"Computer Graphics Forum. 23・4. 601-609 (2003)

  • [文献書誌] 土橋宜典, 山本強, 西田友是: "A Radiosity Method for Point -sampled Geometry"Proceedings of SIGGRAPH 2003 Technical Sketches (Conference DVD-ROM). (2003)

  • [文献書誌] 岩崎慶, 土橋宜典, 西田友是: "A Volume Rendering Approach for Sea Surfaces Taking into Account Second Order Scattering Using Scattering Maps"Proceedings of Volume Graphics 2003. 129-136 (2003)

  • [文献書誌] 水野良一, 土橋宜典, 陳炳宇, 西田友是: "Physics Motivated Modeling of Volcanic Clouds as a Two Fluids Model"Proceedings of Pacific Graphics 2003. 434-439 (2003)

  • [文献書誌] 水野良一, 土橋宜典, 西田友是: "Modeling of Volcanic Clouds using CML"Journal of Information Science and Engineering. (発行中のため未定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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