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2003 年度 実績報告書

反応拡散方程式と確率共鳴現象を用いた視覚の高度な図地分離機能の定式化とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 14750298
研究機関山口大学

研究代表者

長 篤志  山口大学, 工学部, 助手 (90294652)

キーワード非線形科学 / 画像処理 / コンピュータ・ビジョン / コンピュータ・グラフィックス / 確率共鳴現象 / 領域分割 / エッジ抽出 / 視知覚
研究概要

本研究では,以下の研究を行った.まず,反応拡散方程式に確率共鳴現象の考え方を導入し,実画像に対して処理可能であり,ノイズに強く,必要な情報だけ選択的に取得できる「図地分離機能」を,人間の視覚機能のモデルとして定式化した.実現した図地分離手法を高速化した.そして,ステレオカメラで撮影した画像に対して適用し,両眼立体視や速度場検出に応用した.
テーマ1:反応拡散方程式によるモデル作成と確率共鳴現象による出力信号変化の研究
・ニューロンによる信号処理をモデル化したFitz-Hugh-Nagumo方程式を拡張した非線形反応拡散方程式の数値シミュレーションを作成した.
・空間パターンが安定に存在するためのパラメータ設定に関する知見を得た.
・確率共鳴現象が非線形反応拡散方程式による図地分離に対して有効性を示す結果を得た.
テーマ2:ステレオ対応問題と速度場推定法への応用
・ステレオ対応問題を図地分離問題へ変換する仕組みを考案した.
・濃淡値画像における図地分離問題へと拡張するための知見を得た.
・高精度な速度場推定法を開発するとともに,速度場検出のための図地分離機能について考案した.
テーマ3:カメラコントロールシステムの製作と非線形反応拡散方程式との統合
・パン・ティルト・ズームが可能な雲台上にCCDが設置されたカメラと、それらをコントロールし同時に動画像を取り込むパーソナルコンピュータから構成されるカメラシステムを構築した.
・構成したカメラシステムで撮影した画像に対して、非線形反応拡散方程式による図地分離を行い画像処理に応用した.
・処理後の画像をコンピュータ・グラフィックスとして可視化した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 長篤志, 木下武志, 三池秀敏: "3次元コンピユータアニメーション制作工程におけるタイミング情報の伝達技術"映像情報メディア学会誌. 58・3. 418-427 (2004)

  • [文献書誌] Atsushi Osa, Hidetoshi Miike: "An Accurate Determination of Motion Field and Illumination Condition"IEICE Trans. on Information and Systems. (印刷中).

  • [文献書誌] 海老原麻由美, 真原仁, 桜井達成, 野村厚志, 長篤志, 三池秀敏: "反応拡散モデルによるノイズを含む画像・低コントラスト画像からの領域分割とエッジ検出"画像電子学会誌. 32・4. 378-385 (2003)

  • [文献書誌] Makoto Ichikawa, Shinya Saida, Atsushi Gsa, Kohkichi Munechika: "Integration of binocular disparity and monocular cues at near threshold level"Vision Research. 43・23. 2439-2449 (2003)

  • [文献書誌] 長第志, 原田哲也, 木下武志: "視点が混在する3次元コンピュータ・グラフィクス生成手法"芸術科学会論文誌. 1・2. 85-88 (2002)

  • [文献書誌] 長篤志, 多田村克己: "カメラワークの自動検出"情報処理学会論文誌. (条件付採録).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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