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2003 年度 実績報告書

非線形ディジタル信号処理による高品位ディジタルオーディオシステムの基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750320
研究機関関西大学

研究代表者

梶川 嘉延  関西大学, 工学部, 助教授 (30268312)

キーワードハイサンプリングオーディオ / 非線形ひずみ補正 / 非線形ディジタル信号処理 / ディジタルオーディオ / Volterraフィルタ / エコーキャンセラー
研究概要

CD,MD,最近ではDVDとディジタルオーディオシステムが目白押しである.ディジタルオーディオが我々にもたらしたものは歪みの少ない再生音を提供するということであった.しかし,オーディオシステムのヒューマンインターフェースともいえるスピーカは複雑な構造を有するためさまざまな歪みを最終的に発生してしまう.特にスピーカシステムは非線形性を有するため,補正が困難な非線形歪みを大量に発生する.この非線形歪みはDVD-Audioに代表されるハイサンプリングオーディオでは特に聴感上に影響を与えるとして問題視されている.また,近年ではパソコンのマルチメディア化により卓上タイプの小型のアクティブスピーカが普及しているが,このような小型スピーカは形状の制約から通常のスピーカに比べ大量の非線形歪みを発生する.以上のようにオーディオのディジタル化は進んでいるものの肝心のヒューマンインターフェース部分で多大な問題を抱えている.そこで,本研究では非線形ディジタル信号処理(特にVolterra級数に基づく信号処理)を利用してディジタルオーディオシステムの高品質化を目指している.
今年度はパソコンの演算能力を利用したソフトウェアによるスピーカの高品質化を実現した.その結果,一般ユーザが手軽に使える歪み補正用ソフトウェアを開発することにより安価で高品質の音環境を提供することができた.さらに,各種適応アルゴリズムの開発も行い高速で安定なアルゴリズムを実現することができた.また,携帯電話用スピーカのひずみ補正,ハイサンプリングオーディオ用スピーカのひずみ補正を行い,その有効性を実証することができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 木下聡, 梶川嘉延, 野村康雄: "マルチレート信号処理を用いた適応Volterraフィルタとそのスピーカシステム同定への適用"電子情報通信学会論文誌A. J86-A・4. 393-401 (2003)

  • [文献書誌] 大歳哲也, 梶川嘉延, 野村康雄: "適応Volterraフィルタのための周波数領域加算正規化ブロックLMSアルゴリズムにおけるブロック長制御の有効性"電子情報通信学会論文誌A. J86-A・7. 797-800 (2003)

  • [文献書誌] J.Hamada, Y.Kajikawa, Y.Nomura: "Development of a Software Tool for Elimi-nating Nonlinear Distortion"Acoustical Science and Technology. 24・4. 186-191 (2003)

  • [文献書誌] 梶川嘉延: "適応信号処理の基礎と応用VI-非線形信号処理-"電子情報通信学会誌. 87・2. 123-128 (2004)

  • [文献書誌] Y.Kajikawa, Y.Nomura: "Active Noise Control without a Secondary Path Model by Using a Frequency-Domain Simultaneous Perturbation Method with Variable Perturbation"Proc.of the 2003 IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing. CD-ROM. (2003)

  • [文献書誌] T.Ainoya, T.Mori, Y.Kajikawa, Y.Nomura: "Multi-channel Active Noise Control Using the Perturbation Method"Proc.of 2003 International Symposium on Intelligent Signal Processing and Communication Systems. CD-ROM. (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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