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2002 年度 実績報告書

作用素関係式に基づくマイクロ波による断面像再構成法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14750351
研究機関九州産業大学

研究代表者

石田 健一  九州産業大学, 情報科学部, 助教授 (00294885)

キーワード逆散乱問題 / 誘電体 / 可視化 / 回折トモグラフィ / 作用素
研究概要

本研究では,従来とは異なる観点から,逆散乱問題の性質を考慮した実効ある解法の開発を目指すため,逆散乱問題を散乱波の観測から観測作用素を求めるプロセスと観測作用素から物体作用素(物体の物質定数分布を含む)を求めるプロセスとで表現し,作用素を構成するという立場から逆散乱問題の本質的な性質を検討している.
本年度の研究実施計画は,(1)各作用素の解析的な表現の導出,(2)観測データや物体と各作用素との関係を定性的に評価,(3)作用素の近似法を検討,(4)断面像再構成法の提案,であった.
(1)について,均質誘電体円柱を推定対象物体として,観測作用素の解析的な表現を導出した.本表現は,逆散乱問題の本質的な性質を解析的に検討する上で有用となる.
(2)について,観測作用素と物体作用素の関係を,均質誘電体円柱に対する観測作用素の解析的な表現を基に検討した結果,特殊な条件下を除き,解析的には観測作用素から物体の再構成が可能であることを確認した.数値的な実行性は今後の検討を要する.
また,円柱の形状が座標系に合った直交系であるベッセルフーリエ級数で観測作用素,物体作用素等を展開し,離散化した.これより,観測量である散乱振幅と観測作用素との関係を得て,観測作用素の全ての成分を散乱振幅から直接には再構成できないことが明らかになった.
(3)と(4)については(2)の状況から,十分な検討ができていない.
今後は,(2)の結果を踏まえ,従来から提案されている逆散乱問題に対する手法と,本研究における観測作用素や物体作用素の構成との関係を追及しながら,引き続き,逆散乱問題の性質の究明を目指していく.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石田 健一, 立居場 光生: "回折トモグラフィの再構成法問題に対する新しい試み(2)"電子情報通信学会2003年総合大会講演論文集. C-1-6 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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