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2004 年度 実績報告書

ヒトの指の感覚機構を模擬する触覚センサによる筋の硬さ計測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14750352
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

内山 孝憲  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50243324)

キーワード筋 / 硬さ / 弾性 / 上腕二頭筋 / 腓腹筋
研究概要

ヒトの上腕を対象として(被験者20名),等尺性収縮力(10〜100% MVCまで10%刻み)と弾性の指標および粘性の指標の関係について調べたところ,弾性の指標は,全ての被験者について,等尺性収縮力に対して比例的に増加した.一方,粘性の指標は,被験者によって,比例的に増加する場合と,等尺性収縮力に対する依存性が認められない場合があった.これらのことから,筋の硬さの指標には,弾性の指標が適切であることが分かった.次に,腓腹筋を対象として,疲労と筋の硬さおよび血流の関係を調べた.負荷は,足部に滑車を介しておもりをつけ,負荷の大きさを40%MVCおよび20%MVCとした,おもりの引き上げ量が,初期の1/2になるまで,1秒で底屈し2秒で背屈して元の位置に戻し,0.5秒休む動作を行った.筋の硬さを,運動前と運動後に計測した.その結果,運動直後に,弾性の指標が最も大きく,時間とともに指数関数的に減少した.血流量も運動直後が多く,時間とともに指数関数的に減少した.しかし,その減少は,弾性の指標と比較すると,ゆっくりであった.血流量は筋の内圧を増加させ,筋を硬化すると考えられるが,弾性の指標が血流量に比べて速やかに元のレベルに戻ることから,他の要因が筋の硬さに影響を与えていることが示唆された.
小型の筋硬度計を,AD変換器内蔵のワンチップマイコンH8/3694F,小型の3軸力センサおよび直線型ポテンショメータで作製した.力センサおよびポテンシヨメータの出力は,10ビットでAD変換されるため,これまでの基礎データ計測用のシステムに比べて精度が低く,演算を整数で行わなければならず,精度を低下させる.しかし,開発した小型の筋硬度計で算出した筋の硬さの指標は,従来のシステムで得られる値にほぼ等しかった.また,小型の筋硬度計では,検者が硬度計を筋に押し込むために,押し込み量が変化しやすい.本研究で開発した硬度計では,2mm程度の押し込み量の変化が硬さの指標に影響を与えることはなかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Relationship between muscle hardness estimated by the indentation method and muscle contractile level2004

    • 著者名/発表者名
      Takanori Uchiyama
    • 雑誌名

      Proc. 26th Ann.Int.Conf. of the IEEE EMBS

      ページ: 2290-2291

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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