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2004 年度 実績報告書

高周波帯域における超電導体の抵抗率・磁場侵入長・臨界電流密度の同時測定

研究課題

研究課題/領域番号 14750353
研究機関工学院大学

研究代表者

山崎 貞郎  工学院大学, 工学部, 講師 (60317344)

キーワード高温酸化物超電導 / Dy系溶融体 / SRPM法 / 複素インピーダンス / 周波数依存性 / 抵抗率 / 磁場侵入長 / 臨界温度
研究概要

1MHz〜50MHzの周波数帯域において,超電導試料の抵抗率・磁場侵入長を同時測定するため,Dy123系溶融体から18.0mm角,厚さ1.0mmの平板を切り出し,C軸を厚さ方向とする試料を作成した。測定用バイファラ巻きコイル型センサを試作し,試料面中央に近接させ,2系統の巻線を直列相助結合・直列相反結合に切り替えた場合,センサの複素インピーダンス変化が試料特性に依存することから,試料寸法・センサ形状を定数に,試料の抵抗率・磁場侵入長をパラメータとして含む理論式を導出し,作成した解析プログラムを用いてシミュレーション計算をおこない,試料評価に用いる複素インピーダンスチャートを作成した。
試料温度を変化させたとき,センサの複素インピーダンス変化ΔRおよびΔXは,常に抵抗率・磁場侵入長と関連した値をとるが,特に上部臨界温度から下部臨界温度の間付近で,高い測定感度を示す。ΔRおよびΔXから算出した抵抗率の周波数依存性は,二乗特性の傾向を示した。
臨界電流密度の同時測定においては,本研究の方式による測定値と,試料温度可変型の振動型磁力計による測定値と間で大きな差異が生じた。振動型磁力計の振動機構による低周波交流磁界と,本研究が対象としている周波数帯域が異なることに起因すると考えられ,本研究により得られる臨界電流密度測定値の妥当性については,Campbell法などを用いた比較的近い周波数帯域による測定値との比較を要する。
高周波領域において,バイファラ巻きコイル型センサの複素インピーダンス変化を用いることによる,超電導試料の抵抗率・磁場侵入長・臨界電流密度の同時測定について基礎的な見知を得た。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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