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2002 年度 実績報告書

H∞制御に基づく超音波モータの超高精度位置決め制御系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14750363
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

小林 泰秀  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (50272860)

キーワード定在波型マイクロ超音波モータ / 進行波型超音波モータ / 位置決め制御 / 速度制御 / H∞制御 / 不感帯補償 / サンプル値H∞制御
研究概要

(1)微小回転角変位測定系の構成
定在波型マイクロ超音波モータを測定対象として,He-Neレーザと1次元PSD素子を用いて光テコを構成し,PSD素子出力をアンプ,A/D変換器,およびPI0ボードを介してPCに取り込むことにより,ロータの微小回転角測定系を構成した.精密な測定が行えるよう,装置は防振台の上に設置した.PCのOS(RT-Linux)のバージョンを更新することにより,制御プログラムのサンプリング周期をこれまでよりも短く(最小15μsec程度)設定できるようになった.
(2)不感帯補償に基づくマイクロ超音波モータ駆動法の開発
当初,最小回転角変位および位置決め分解能の評価を予定していたが,本モータはステータの振幅が小さくなるとロータが停止する問題(不感帯)が強いことがわかった.この問題に対して,まず従来の不感帯補償要素を導入したところ,不感帯の問題は解決されたが,ロータ回転角度の応答が振動的になった.そこで,正逆回転用の2つの圧電素子を同時に加振して,ステータの突起を上下振動させることにより,不感帯の問題を解決し,なおかつ,静止状態から滑らかにロータを回転させる駆動法を開発した.
(3)サンプル値制御に基づく高精度速度追従制御系の開発
(2)と並行して,進行波型超音波モータを対象として,高精度速度追従制御の検討を行った.その結果,連続時間H∞補償器を離散化する従来の方法では,制御結果が振動的になるのに対し,サンプル値H∞制御系では,制御結果が振動的になることなく,良好な制御性能が系統的に得られることを実験により確認した.この結果は,H∞制御に基づく位置決め制御系設計にも応用できると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Kobayashi, H.Fujioka, T.Vonsaroj: "A Precise Speed Thacking Control of Ultrasonic Motors via Sampled-Data H infinity Control"IEEE International Conf. On Industrial Technology Proceedings. Vol.2. 730-734 (2002)

  • [文献書誌] 吉田幸久, 小林泰秀, 矢鍋重夫: "マイクロ超音波モータの高精度位置決め制御"日本機械学会 第40回北陸信越支部講演会講演論文集. (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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