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2002 年度 実績報告書

周期運動の制御―軌道の埋込みと遅延フィードバックによる安定化―

研究課題

研究課題/領域番号 14750374
研究機関大阪府立大学

研究代表者

平田 健太郎  大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (00293902)

キーワードDelayed Feedback Control / Passive Walker / Delay Differential Systems / Stability / Lifting / Infinite-Dimensional Systems / Operator Theory / Hybrid Systems
研究概要

受動歩行ロボットの簡略モデルが,状態の線形拘東によって表現されるイベント駆動型のハイブリッドシステム(状態のジャンプを伴う線形システム)として記述できることを示し,ポアンカレ写像を用いた周期軌道の安定解析法を導いた.また,フィードバック制御則としてOGY法,DFC法を用いた場合の安定度の改善効果について解析をおこなった.以上の結果をまとめ,国際会議(Asian Control Conference 2002 in Singapore)にて発表した.
上記の結果を一歩進めて,一般論として状態のジャンプを伴う線形システムの周期軌道の安定性を考えることとした.具体的には,まず時不変系(開ループ,OGY)の場合について安定性の定義より始めて,局所安定性のためのポアンカレ写像の巌密な導出,周期の変動が起こった場合のフィードバックデータ欠損の影響の解析等をおこなった.以上の結果をまとめて国際会議(Conference on Control Applications 2003 in Turkey)に投稿し,正式にacceptされた.
一方,周期系(DFC)の場合については,数学的に厳密な解析のためには状態遷移をLiftingを用いて関数空間上の作用素として表す必要がある.これに関しての検討がある程度進んできたので,目下結果を整理中である.近くしかるべき国際会議に投稿予定.
上記のLiftingを用いた解析手法を通常のジャンプのない遅れ型微分差分方程式系に適用すると,漸近安定性のための特性超越方程式の根に関する条件が簡単に導けることが分かった.通常知られているLaplace変換による古典的方法や連続時間の状態空間表現と強連続半群の無限小生成作用素のスペクトル理論による方法,あるいは無限次元システムの実現理論による方法などに比べるとかなり直接的な導出となっており意義あるものと考えられる.この結果については国際会議(Conference on Decision and Control 2003 in Hawaii)に投稿中.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Hirata, H.Kokame, K.Konishi: "On Stability of Simplified Passive Walker Model and Effect of Feedback Control"Proc. of the 4th Asian Control Conference. 1444-1449 (2002)

  • [文献書誌] K.Hirata, H.Kokame: "Stability Analysis of Linear Systems with State Jump --Motivated by Periodic Motion Control of Passive Walker --"Proc. of 2003 IEEE Conference on Control Applications. (To appear). (2003)

  • [文献書誌] 平田健太郎, 小亀英己: "状態にジャンプを有する線形システムの周期解の安定解析"計測自動制御学会第3回制御部門大会予稿集. (掲載予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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