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2002 年度 実績報告書

鋼材腐食を伴う鉄筋コンクリート構造物の力学性能の経時変化予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14750386
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

下村 匠  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40242002)

キーワード鉄筋腐食 / 塩化物イオン / 曲げひび割れ / 腐食ひび割れ / 引張剛性 / 連続繊維シート / 塩化物イオン拡散係数
研究概要

平成14年度は,曲げひび割れの存在による物質移動,腐食,力学現象の空間的不均一性,連続繊維シートによる腐食抑制効果に焦点をあて,実験を中心に研究を進めた.平成14年度における実績は以下である.
(1)コンクリートの水セメント比,曲げひび割れ幅を実験パラメータとした,鉄筋コンクリート供試体を用いて,塩水の断続的噴霧による屋外促進暴露試験を行った.鉄筋に沿った塩化物イオンの浸透量の分布を実測し,鉄筋の腐食状況を観察した.
(2)コンクリートの水セメント比,打設方向を実験パラメータとした,曲げひび割れを有する鉄筋コンクリート供試体を用いて,赤インク含浸試験を行い,鉄筋に沿った物質侵入状況を検討した.
(3)開発済みのコンクリート中の物質移動解析プログラムにおいて,鉄筋周辺のコンクリートの物質移動抵抗性を低下させることにより(2)の実験結果の傾向が再現可能であることを明らかにした.
(4)鉄筋コンクリート供試体の電食試験の結果により,鉄筋軸に沿った腐食の分布の非一様性と,腐食ひび割れ幅の非一様性について検討した.
(5)鉄筋軸に沿った腐食の不均一性が部材の力学性状に及ぼす影響について検討するために,腐食の状態(腐食量の平均値および不均一性の程度)を変化させた鉄筋コンクリート供試体の一軸引張試験を行った.
(6)連続繊維シートの腐食促進物質遮蔽効果の定量化について研究を行う.現有の電食試験装置を用いてイオン透過性を測定し,数値解析結果と比較することにより,連続繊維シートの塩化物イオン拡散係数を導出した.
(7)連続繊維シート接着による鉄筋コンクリート部材の補強効果を,一軸引張試験を用いて測定される平均引張剛性(Tension Stiffness)により定量化した.内部鉄筋が腐食した部材に対する,シート補強の効果を明らかにした.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Shimomura, K.Maruyama: "Constitutive Models for Prediction of Performance of Deteriorated Concrete Structures"Proceedings of the 2nd International RILEM Workshop on Life Prediction and Aging Management of Concrete Structures. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] T.Shimomura, K.Maruyama: "Numerical Simulation of Performance of Concrete Structures as a Function of Service Time"Proceeding of the International Conference on Advances in Structures (ASSCCA'03). (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] T.Shimomura, K.Maruyama: "Modelling of performance of concrete structure retrofitted with continuous fiber sheet"Proceedings of the International Conference on Concrete in Marine Environment. 203-212 (2002)

  • [文献書誌] 下村 匠, 藤田 徹, 小山和雄: "かぶりコンクリートの初期欠陥が鋼材腐食促進物質の侵入に及ぼす影響"第58回土木学会年次学術講演会. (発表予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2014-04-02  

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