• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

K-H水平渦の組織構造に及ぼす水面変動の影響とその相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14750427
研究機関九州工業大学

研究代表者

鬼束 幸樹  九州工業大学, 工学部, 助手 (20293904)

キーワード開水路乱流 / 大規模水平渦 / フルード数 / 水面変動
研究概要

側壁に凹部を有する開水路流において,流入フルード数を系統的に変化させて,超音波波高計およびPIV(Particle Image Velocimetry)を用いて水面変動および瞬間流速を計測した.その結果,凹部と主流部との境界部において,水面変動強度が流下方向に増加することおよびその強度がフルード数の増加に伴い増加することが解明された.瞬間的な水平渦の長さスケールはフルード数の増加に伴い減少するが,その強度は逆に増加するため,乱れエネルギーおよびレイノルズ応力はフルード数の増加関数となる.そのため,フルード数の増加に伴い主流と凹部との間の運動量交換率および質量交換率が増加し,水質の維持に寄与することが示唆された.一方,発生する瞬間渦のストローハル数はフルード数の影響を受けずにほぼ一定となり,自由水面を有さない流れの特性と一致した.
側壁に凹部を有する流れは実河川に多く見られ,「わんど」と呼ばれている.わんどを構成する水制はみお筋に対して直角のものや上向きのものまたは下向きのものが存在する.また,実河川の河床は移動床であるため,流砂の影響も考慮しなければならない.そこで,水制の角度を直角,上向きおよび下向きとした状態で流砂を水路に敷き詰め,通水を行って平衡状態に達したときに河床形状を計測するとともに,PIVを用いて瞬間流速を計測した.その結果,水制がみお筋に対して上向きの場合が最も凹部内に流砂が堆積する傾向があり,直角さらに下向きの順で堆積量が減っていくことがわかった.さらに,水深が水制の天端よりも低い非越流型よりも,水深が天端よりも高い越流型の方が凹部内の流砂の堆積量が多いことがわかった.この知見は,人口わんどを設計する場合,河床高の制御に大いに参考になると考えられる.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Onitsuka, K., Nezu, I., Takahashi, S., Yano, M.: "Investigation on effects of Froude number on turbulence structure in side-cavity open-channel flows with PIV"10th International Symposium on Flow Visualization, Kyoto, Japan. (in CD-ROM). (2002)

  • [文献書誌] Nezu, I., Onitsuka, K., Yano, M.: "PIV measurements in side-cavity open-channel flows with and without sediment transport"10th International Symposium on Flow Visualization, Kyoto, Japan. (in CD-ROM). (2002)

  • [文献書誌] Nezu, I., Yano, M., Onitsuka, K.: "Effects of bed form on turbulent structure in an open-channel flow with a side-cavity"Proceeding of 13th Congress of APD-IAHR. Vol.1. 44-49 (2002)

  • [文献書誌] Onitsuka, K., Nezu, I., Takahashi, S.: "PIV measurements of side-cavity open-channel flows with several shapes of open-mouth"Proceeding of 13th Congress of APD-IAHR. Vol.1. 50-55 (2002)

  • [文献書誌] 禰津家久, 鬼束幸樹, 高橋俊介, 乙志和孝: "開水路側壁凹部流れの水面・流速変動特性と開口部形状の効果"土木学会論文集. No.712/II-60. 1-10 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi