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2004 年度 実績報告書

複数データを用いた多面的評価による道路交通安全性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750441
研究機関東洋大学

研究代表者

古屋 秀樹  東洋大学, 国際地域学部, 助教授 (80252013)

キーワード交通安全 / ヒヤリデータ
研究概要

1)ヒヤリレイヤーの作成、2)実事故データベースの作成、具体的には,データ相互の関連性から、ヒヤリデータの利用可能性(実事故データと同様に分析に耐えうるものか、個別事故内容、事故地点、事故類型シェアなどの観点から検証を行う)を検討した.
交通事故を概観すると,交通事故発生の影響要因として,道路幾何構造,沿道環境,交通流,車両要因等に加えて人的要因が考えられるが,それに主眼を置いた事故関連データは多くない.その中で,「ヒヤリ」とした体験にもとづく「ヒヤリデータ」は,人的要因やその発生過程が把握可能と考えられる.従って,ヒヤリデータを利用した事故発生過程の分析や,危険地点の抽出,さらには実事故データの補完的役割が考えられるが,ヒヤリデータの有する特性については,実事故とヒヤリデータの集計的比較に留まるといえる.
今回,得られたヒヤリデータの特徴としては,居住地から近く,通行頻度の高い地点に指摘がなされる傾向となり,その体験時期は調査実施時期から半年以内が多かった.また実事故との比較では,追突のように指摘されにくい事故類型がみられること,事故地点の抽出は一致率から低いことが導かれた.
交通事故発生地点と同程度の危険地点抽出のためにヒヤリデータを利用する場合,今回採用した詳細な情報を聞き取るアンケート方法では,より大規模な配布数が必要となる一方,危険地点指摘のみのアンケート方法とした場合,事象数確保が予想されるものの,対策策定に寄与する部分が少ないといえる.ヒヤリデータの特徴である人的要因の把握の観点から,その効果的な利用方法を考えると,実事故データによって抽出される危険地点の対策策定時に,その近隣住民に対してアンケートを行い,より詳細な事象の把握やその影響要因の抽出に用いる方法が適当と考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 右折直進事故の発生率に関する研究2004

    • 著者名/発表者名
      萩田 賢司, 古屋 秀樹, 山本俊雄
    • 雑誌名

      交通工学 Vol.39, No.3

      ページ: 53-62

  • [雑誌論文] 沿道の路外施設への出入り時に発生する事故に関する基礎的研究2004

    • 著者名/発表者名
      古屋 秀樹, 池田 武司, 十屋 三智久. 太田 剛. 森 望
    • 雑誌名

      土木計画学研究・論文集 No.21

      ページ: 983-990

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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