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本研究では、今回の申請期間である3年間で、高濃度サスペンションの基本的なレオロジーモデルの構築を完了することを目的としている。本研究では、これまでの研究結果を基に、せん断ボックス試験によるフレッシュモルタルおよびフレッシュコンクリートのレオロジー定数の測定を進めてきた。以下に本年度に行われた研究内容と得られた結果を示す。
1.各種混和材料を用いたセメントペーストに関する実験
各種混和材量を混入したセメントペーストを試料として、せん断ボックス試験を行った。その結果、セメントペーストにおいてもせん断ひずみ依存性が確認され、高性能AE減水剤を添加した場合、および、高炉スラグやフライアッシュといった混和材料でセメントを置換した場合には、せん断ひずみ依存性が減少することがわかった。
2.モデル粗骨材を用いたフレッシュコンクリートに関する実験
形状の異なるモデル粗骨材を用いたフレッシュコンクリートを試料として、せん断ボックス試験を行った。その結果、粗骨材形状および粗骨材容積比がレオロジー定数のせん断ひずみ依存性に及ぼす影響が明らかとなった。
3.せん断ボックス試験装置の問題点の把握とせん断ひずみが測定可能な回転粘度計の試作
せん断ボックス試験時の容器側圧および試料の間隙水圧の変化を測定した結果、容器の側圧が測定値に影響を及ぼしていることが明らかとなった。また、与えられるせん断ひずみの量も現在の装置では1.5以下と小さいことも、流動性の把握には問題とされている。このため、現在はこれらの問題点を解消するために新たな外円筒回転型回転粘度計の試作を試みている。
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