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2002 年度 実績報告書

多孔質骨材を用いたコンクリートの硬化性状に及ぼす骨材特性の影響

研究課題

研究課題/領域番号 14750481
研究機関明治大学

研究代表者

小山 明男  明治大学, 理工学部, 講師 (90285099)

キーワード多孔質骨材 / コンクリート / 圧縮強度 / ヤング係数 / 骨材強度 / 骨材表層シェル / 細孔構造 / 吸水率
研究概要

軽量骨材や再生骨材など普通骨材に比べて,内部組織が多孔質な骨材(以下,多孔質骨材)を用いたコンクリートの品質管理,製造方法などの材料設計手法を確立することを目的に,この種の骨材およびこれを用いたコンクリートについて実験検討を行った。本年度は,骨材の特性が及ぼすコンクリートの硬化性状への影響を検討するため,各種骨材について内部空隙構造,吸水特性(吸水率・経時変化),骨材強度等に関する試験を行い,この結果と多孔質骨材を用いたコンクリートの圧縮強度,ヤング係数とを比較した。
研究の結果をまとめると以下のとおりである。
(1)骨材の種類ごとに細孔構造測定,骨材破砕試験,吸水試験等を行った結果,骨材の種類によって内部空隙構造が異なるのみならず,粒形や粒径によっても大きく影響を受けることを明らかにした。特に,骨材の製造方法に起因する表面のシェルの有無によっても骨材強度や吸水特性は大きな影響を受け,骨材表層にシェルを有するものほど内部が粗でも骨材強度や吸水率は小さくなることが分かった。
(2)多孔質骨材を用いたコンクリートの圧縮強度およびヤング係数について実験を行った結果,この種のコンクリートの圧縮強度については,骨材の吸水率・強度(破砕値)等によってある程度の相関は認められるが,一義的な関係にはなく,例えば,コンクリートの圧縮強度が40N/mm^2程度のとき,骨材の内部組織が粗でも,吸水率が6%以下であれば骨材種類等による影響は認められない。
(3)一方,コンクリートのヤング係数については,骨材の内部空隙量や吸水率と圧縮強度は直線的な関係を有し,骨材内部組織が粗なものほどコンクリートのヤング係数は小さくなる。また,コンクリートのヤング係数は,細孔構造の測定などの煩雑な試験を行わなくても,吸水率を測定することで十分に推定することが可能である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小宮岳枝, 小山明男, 菊池雅史, 金丸和樹, 國分達彦: "ビニロン繊維混入超軽量コンクリートの耐久性に関する基礎的研究その1.電食実験"日本建築学会大会学術講演梗概集. A-1材料施工. 489-490 (2002)

  • [文献書誌] 國分達彦, 小山明男, 菊池雅史, 金丸和樹, 小宮岳枝: "ビニロン繊維混入超軽量コンクリートの耐久性に関する基礎的研究その2.塩分浸透試験および凍結融解試験"日本建築学会大会学術講演梗概集. A-1材料施工. 491-492 (2002)

  • [文献書誌] 鳥山隆文, 菊池雅史, 小山明男, 今村晃, 近藤学, 村雄一: "再生骨材コンクリート柱部材の構造性能に関する実験的研究その1 実験概要"日本建築学会大会学術講演梗概集. C-2構造IV. 345-346 (2002)

  • [文献書誌] 小山明男, 菊池雅史, 鳥山隆文, 今村晃, 近藤学, 村雄一: "再生骨材コンクリート柱部材の構造性能に関する実験的研究その2 実験結果および検討"日本建築学会大会学術講演梗概集. C-2構造IV. 347-348 (2002)

  • [文献書誌] 國分達彦, 小山明男, 菊池雅史, 金丸和樹, 小宮岳枝: "ビニロン繊維を混入したPCaカーテンウォール用超軽量コンクリートの耐久性に関する研究"日本建築仕上学会2001年大会学術講演会研究発表論文集. 177-180 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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