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2002 年度 実績報告書

マイクロ波誘電スペクトルによる強誘電体材料の誘電緩和・損失解析

研究課題

研究課題/領域番号 14750550
研究機関東京工業大学

研究代表者

掛本 博文  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (10334509)

キーワードBaTiO_3 / マイクロ波誘電測定 / 電磁界解析
研究概要

誘電体材料はマイクロ波領域での応用が年々拡大しており,高周波広帯域での正確な誘電特性評価法の確立が求められている。インピーダンスアナライザーを用いた誘電特性測定では,周波数を連続して測定できるという利点があるが,高い誘電率を持つ誘電体の測定の場合は,数百MHzで共振が生じることが問題となっている。
このため本研究では,チタン酸バリウム系材料のマイクロ波領域までの複素誘電率の連続スペクトル(誘電スペクトル)の測定を実施し,数百MHzでの共振を取り除き,測定周波数帯での正確な誘電率を得ることを目的とした。
研究計画に基づき,チタン酸バリウム系試料を固相反応法により作製し,作製したソーヤタワー回路とオシロスコープを用いて強誘電性を確認し,RF-インピーダンスアナライザーと今回構築した測定制御システムを用いて,各種誘電特性の測定を行った。測定により得られたチタン酸バリウム系試料の誘電特性は,400MHz〜700MHzに共振現象が見られた。この解決を図るため,パーソナルコンピュータを用いて,試料の電磁界シミュレーションを行ったところ,共振の原因が,試料を挿入したことによる,初期校正位置の変化であることが判明した。よって,電気長を補正することにより,共振が取り除かれることを見出し,1.5GHz以下での正確な誘電スペクトルの測定を可能とした。
本研究の成果は,今後の高周波誘電測定に極めて重要な知見を供していると思われ,既に,今年度5月に,International Joint Conference on the Applications of Ferroelectrics 2000 (IFFF 2000),今年度3月に,日本セラミックス協会で発表を行った。また今年度3月下旬に開催される応用物理学会で発表を行うつもりである。さらに来年度5月30日に開催される強誘電体応用会議の発表を申し込んだところ,採択された。発表に加えて,論文の投稿(Japanese Journal of Applied Physics)を予定している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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