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2002 年度 実績報告書

衝撃超高圧を利用したアルミナイド被覆鋼板の簡易製造技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 14750590
研究機関熊本大学

研究代表者

森園 靖浩  熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助手 (70274694)

キーワード金属間化合物 / TiAl / 鉄鋼 / コーティング / 衝撃波 / 界面反応
研究概要

ガスタービンやごみ焼却炉などの高温機器・プラントに使用される耐熱鋼および耐熱合金には、高温における優れた機械的性質のみならず、使用環境温度の上昇に伴う激しい腐食反応や酸化摩耗に対する抵抗性能の向上が望まれる。その対応策の一つとして、素材表面を何らかの手段でコーティングし、基材と被覆層で機械的強度と耐食性・耐酸化性を個別に分担させて使用する方法が推奨され、現在様々なコーティング技術が実用化されている。本研究では、汎用で安価な耐熱・耐食コーティング技術の確立を目指し、爆薬の爆轟により生じる衝撃波を利用した鉄鋼表面へのアルミナイド被覆を試みている。本手法は(1)気密性の高い反応容器や大規模な周辺設備を必要としない、(2)処理時間が大幅に短縮できる、(3)あらゆる異種材料の組合せにも応用できるなどの特色をもち、エネルギー・環境保全機器の低コスト化・高性能化に大きく寄与することが期待される。現在、次の2点について調査を行っている。
(1)鉄鋼とアルミナイドの界面反応
鉄鋼表面にTiAlをコーティングした場合を想定し、両者の間での界面反応を調査した。この場合の接合界面にはTiAl側から順に(a)Ti、Al、Feから成る反応層、(b)TiCを主体とする反応層、(c)α-Fe層が形成され、特に(b)や(c)の生成は鋼中炭素濃度に依存した。また、両者の拡散対の強度は(a)の生成・成長によって大きく支配されると考えられた。このため、鉄鋼表面へのアルミナイドを被覆する場合には、高温環境下での界面反応を抑制しなければならないことが示された。
(2)衝撃プロセッシングによるコーティング層の合成
TiとAlの衝撃誘起反応を鉄鋼表面で起こしてTiAlをコーティングする手法を検討中であるが、現段階では均一な層形成には至っていないため、さらなる調査が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Morizono, M.Nishida, A.Chiba: "Effect of Zr and Ta Inserts on Bonding Strength and Interfacial Microstructures of Ti/Steel Clads"ISIJ International. Vol.42, No.6. 645-650 (2002)

  • [文献書誌] Y.Morizono, R.Kumagae, M.Nishida, Y.Mizuta, A.Chiba: "Bonding Technique of TiAl Intermetallic Compound Using Superplasticity-like Behavior in Rapidly Solidified Powders"Proc. of DIS'02, Osaka. 578-583 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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