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2002 年度 実績報告書

層状ニオブ・チタン酸塩の層間交互固定化と剥離による層状ナノ複合体の組織化と光機能

研究課題

研究課題/領域番号 14750661
研究機関東京農工大学

研究代表者

中戸 晃之  東京農工大学, 農学部, 助教授 (10237315)

キーワード層状ニオブ酸塩 / 剥離 / ナノシートコロイド / ゾル-ゲル転移 / 共インターカレーション / 光誘起電子移動
研究概要

本研究では、層状ニオブ・チタン酸塩-光機能分子複合体の調製を、インターカレーションと、剥離層コロイド分散系を用いる"柔らかい複合化"との、2種の方法で検討する。今年度は、(1)層状ニオブ酸塩K_4Nb_6O_<17>への2種類の光機能分子すなわちトリスビピリジルルテニウム錯体(Ru(bpy)_3^<2+>)およびメチルビオロゲン(MV^<2+>)の共インターカレーションと、(2)層状ニオブ酸塩K_4Nb_6O_<17>剥離層コロイドのゲル化とを検討した。
(1)の共インターカレーションについては、K_4Nb_6O_<17>へ予めブチルアンモニウムイオンをインターカレートさせた後、MV^<2+>、Ru(bpy)_3^<2+>の順で反応させることにより、MV^<2+>とRu(bpy)_3^<2+>が層間に共存する層間化合物を合成できた。試料は、可視光照射により、層間MV^<2+>への電子移動が起こったことを示唆する挙動を示した。MV^<2+>-K_4Nb_6O_<17>層間化合物では紫外光照射下でのみ電子移動が起こることから、この挙動は共インターカレートしたRu(bpy)_3^<2+>の増感作用によると考えられた。
(2)のゲル化については、K_4Nb_6O_<17>剥離層の分散コロイドがpH誘起ゾル-ゲル転移という特異な現象を発現することを見出した。剥離層コロイドは酸性化によって著しく粘性が増大し、ゲル化した。粘性変化は加えた酸の種類に関わらず、pHに依存して生じた。光学顕微鏡観察により、ニオブ酸塩剥離層は、ゲル化前のコロイド中では系全体に秩序配向しているが、酸性化によって凝集しサブミリメートルサイズのドメインを形成することが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Nakato, N.Miyamoto, A.Harada, H.Ushiki: "Sol-Gel Transition of Niobium Oxide Nanosheet Colloids : a Hierarchical Aspect of a Novel Macroscopic Property Appears in Colloidally Dispersed States of Layered Niobate K_4Nb_6O_<17>"Langmuir. (印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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