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2003 年度 実績報告書

高速極低温流体中に発生するキャビテーション気泡流の数値解析コード構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750720
研究機関東京工業大学

研究代表者

伊藤 優  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10323817)

キーワードキャビテーション / 低温 / 数値解析 / 相変化 / 気泡径分布 / 可視化実験
研究概要

LE-7Aロケットエンジンの開発で大きな問題となったのがターボポンプのキャビテーションである.現在の技術ではキャビテーションの発生とその影響を厳密に予測するのは非常に困難である.今後の高性能化・高効率化を達成するには高速低温流体中キャビテーションの数値解析コードが有効となる.著者が開発した液体窒素の先細末広ノズル中のキャビテーション気泡流コードをベースに,相変化の熱力学モデルを改良し,3次元複雑キャビテーション場が解析できるよう計算負荷の軽い気泡径分布モデルを新たに導入したコードを開発した.
昨年度に開発したキャビテーションコードはいくつかの任意に定められるパラメーターがある.この値は実験との比較により最適な値を導き出す必要がある.ノズル流れに関してはNASAのSimoneauとHendricksが行った圧力分布の詳細な実験結果が存在する.そこでノズル流れのシミュレーションを行いパラメーターのチューニングを行った結果,ノズル流れに関してはほぼ定量的にも良い圧力分布の一致を見る結果を得た.しかしながらこのNASAの実験も可視化されておらずキャビテーション領域が厳密に再現されているかは不明である.目標としている翼周りの低温実験結果は,低温流体の取り扱いの困難さから公開されているものが少なく,さらに可視化されているものは非常に少数である.
そこで本年度,液体窒素を用いた翼周りのキャビテーション流れを可視化し、圧力・温度計測を行うブローダウン型の実験装置を構築した.上部の120リットル真空断熱タンクに液体窒素を貯蔵し,翼周りキャビテーションの可視化が可能なポリカーボネード製テストセクションに液体窒素を大流量で流す,これを下部の真空断熱タンクで受ける.これにより比較的高速のキャビテーション流れを実現できた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yutaka ITO, H.WAKAMATSU, T.NAGASAKI: "Numerical Simulation of Sub-cooled Cavitating Flow by using Bubble Size Distribution"Journal of Thermal Science. Vol.12 No.4. 350-356 (2003)

  • [文献書誌] Yutaka ITO, H.WAKAMATSU, T.NAGASAKI: "Numerical Simulation of Cavitating Flows on a Foil by using Bubble Size Distribution Model"Proceedings of Asia Joint Conference on Propulsion and Power. 266-277 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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