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2002 年度 実績報告書

フルウェーブ音波検層波形の周波数応答を用いた地下き裂の開口変位評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14750732
研究機関弘前大学

研究代表者

齊藤 玄敏  弘前大学, 理工学部, 助教授 (70264091)

キーワード音波検層 / 周波数応答 / 地下き裂 / 開口変位 / 透水性
研究概要

本研究は音波検層ツールの受振部がき裂の位置にある場合に得られる波形の周波数応答を利用する新しい地下き裂の開口変位評価法を開発しようというものである.申請者が実フィールドで実施した音波検層では,き裂の位置で得られた波形の周波数応答に,ある特定の周波数でピークが見られ,そのピーク値はき裂の加圧とともに大きくなり,さらに,き裂の開口圧よりも大きくな圧力を加えると低周波の波が励振されるようになるという現象が観測されている.しかし,これらの現象がき裂の性状のどの様な変化に対応しているのか不明な点が多い.
本年度は,室内実験用の音波検層システムを作成し,これを用いて,き裂の開口幅が異なる試料で計測を行い,ピーク周波数,ピーク値の大きさの変化を測定した.測定試料にはアクリルブロックを用い,これに垂直に掘削した直径30mmの計測孔内で測定した.測定周波数帯域は300kHz〜2.2MHzである.き裂は直径15cmの円盤状で開口幅0.2mm,0.5mm,1mmの3種類,中心が孔軸に一致し,き裂面が孔軸に直交する様に配置した.低周波域では,フィールド実験同様に,き裂の開口幅が大きくなるに従い,励振効率が大きくなる結果が得られた.これはき裂の開口による透水係数の増加に関係しているものと考えられる.一方,室内実験ではフィールド実験で見られたピーク周波数は観測されなかった.今後,ピーク周波数の出現がき裂の構造的な原因によるものか,あるいは幾何学的な原因によるものか明らかにする必要がある.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Saito: "Hydraulic Properties from Stoneley Wave Attenuation by using Permeable Fracture Zone Model"Geothermal Resources Council Transactions. 26. 319-323 (2002)

  • [文献書誌] 齊藤 玄敏: "ストンリー波の周波数領域検層による境界面と透水性き裂の検出"日本地熱学会平成14年度東京大会講演要旨集. A47 (2002)

  • [文献書誌] Hiroyuki Saito: "A Method to Detect Formation Boundary and Permeable Fracture Based on Frequency Domain Stoneley Wave Logs"Proceedings of 6th SEGJ International Symposium -Imaging Technology-. 59-64 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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