研究概要 |
インドロカルバゾール誘導体の創製とその生理活性 レベッカマイシン、スタウロスポリンはLechevalieria aerocolonigenes ATCC39243及びStreptomyces sp. TP-A0274株が生産するインドロカルバゾール化合物である。これら生産菌より生合成遺伝子をクローニングし、組換えることにより非天然型インドロカルバゾール化合物の生産を行った。現在までに15種類の化合物の生産に成功した。このうち、CCAはHuman DNA topoisomeraseI及びIIに対して阻害効果が見られた。また、staN破壊株が生産するHolyrine AはHuman U937 cellに対して0.2mMの濃度でアポトーシスを引き起こすことが明らかになった。 新規トリプトファン水酸化酵素遺伝子tox1の機能解析 複素環化合物を直接水酸化することは、従来の有機合成的手法では困難である。他方、Streptoverticillium sp. BA13793株は、インドール環の7位に水酸基を持つインドロカルバゾーノレ(IC)化合物BE-13793Cを生産する。そこでBE-13793Cの生合成遺伝子クラスターから新規トリプトファン水酸化酵素遺伝子をクローニングし、その遺伝子を発現させ、機能解析を行った。 tox1は1,566塩基からなる新規水酸化酵素遺伝子であり、スタウロスポリンのアグリコンを生産するStreptomyces lividans pTYMC sta7株に導入したところ、スタウロスポリンのアグリコンの10位が水酸化された化合物を産生した。
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