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2002 年度 実績報告書

イネ科植物におけるヒドロキシ桂皮酸アミドの関与する生体防御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14760070
研究機関京都大学

研究代表者

石原 亨  京都大学, 農学研究科, 助手 (80281103)

キーワードエンバク / ファイトアレキシン / アベナンスラミド / ヒドロキシ桂皮酸アミド / 二量体 / ペルオキシダーゼ / 代謝
研究概要

エンバク(Avena sativa L.)は病原菌の感染やエリシター処理によってファイトアレキシンであるavenanthramideを合成,蓄積する.これまでの研究から,エリシター溶液中のavenanthramideはエンバク葉組織中のperoxidaseにより代謝され,細胞壁に取り込まれることが明らかにされている.また,蓄積したavenanthramideの一部はエリシター溶液中で他の物質に変換されていることも示唆されている.本年は,avenanthramideの代謝解析の一環として,peroxidaseの作用で生成すると考えられる二量体について探索を行った.
エリシター処理後2日目のエンバク第一葉のメタノール抽出物およびエリシター処理液をLC/MSを用いて分析した.その結果,エリシター処理液中にavenanthramide Bの二量体と推定される化合物1の存在が見いだされた.この化合物の簡便な合成方法を探索したところ,Peroxidaseによる酵素反応によって,avenanthramide Bから生成することが見いだされた.そこで,この方法によって調製した1を用いて構造解析を行った.その結果,1はラクタム構造をもったavenanthramide Bの二量体であることが明らかになった.これまでのところ,ヒドロキシ桂皮酸アミドからこのようなラクタムが生成されるという報告はない.1は抗菌活性物質として働いている可能性があると同時に,avenanthramideが細胞壁に取り込まれる過程で生成する中間体であることも想定された.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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