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2003 年度 実績報告書

リピドーム解析とプロテオーム解析を応用した新規脂質代謝酵素の同定と生理機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14760079
研究機関京都大学

研究代表者

森山 達哉  京都大学, 農学研究科, 助手 (60239704)

キーワード脂質性メディエーター / 脂質代謝 / 脂質転送 / 蛍光検出 / MTP / リピドーム解析 / 2次元電気泳動 / ウエスタンブロッティング
研究概要

申請者は脂質性メディエーターの産生機構の解明や産生に関わる酵素類に関して研究を進めている。最近、新規な脂質性メディエーターである2-AG(2-アラキドノイルグリセロール)の産生に関わると推定されるDGリパーゼの精製や候補遺伝子である新規リパーゼ様遺伝子のクローニングに成功した。しかしながら、一般にこのような脂質代謝酵素はin vitroでのアッセイでは多くの基質を代謝する能力を有しているが、生体内での真の基質を見極めることは難しい。そこで、本研究では、このような問題点を克服するために、クローニングした新規脂質代謝関連遺伝子産物が生体内でどのような脂質分子を基質として、どのような触媒反応を担当するのかという点に関して、遺伝子を導入した細胞の脂質プロファイルの解析(リピドーム解析:生体中の脂質成分を一括定量比較解析する手法)を用いて解析する。また、この解析によって、導入した遺伝子産物が脂質性メディエーター類の産生を引き起こす事が確認された後、この細胞または共存培養細胞(ターゲット細胞)のタンパク質リン酸化のプロファイルを抗リン酸化タンパク質抗体を用いたプロテオーム解析によって解析し、導入した遺伝子産物が産生した脂質性メディエーターが引き起こす細胞内応答を推定する。このようなアプローチによって新規リパーゼ様遺伝子をはじめとして新規な脂質代謝酵素のクローニングと生理機能解析を行う。本年度は、以下のような研究を行った。(1)リン酸化タンパク質のウエスタンブロッティングによる検出の際の各種検出方法の比較検討、(2)蛍光脂質を用いた脂質代謝活性評価の方法の検討(3)脂質転写タンパク質MTPの組織分布と活性を調節する食品成分のスクリーニングなどを行った。これらの検討の結果、ウエスタンブロッティングの化学発光・化学蛍光法を用いた高感度検出方法の確立や、脂質転送タンパク質MTPの活性を蛍光脂質を用いてモニターする方法の確立、およびその組織分布と生理機能の再検討などの成果を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小森将史, 前渕元宏, 待鳥美佳, 裏出令子, 小川 正, 森山達哉: "ヒト脳アストロサイト細胞におけるマイクロソーマルトリグリセリド転移タンパク質(MTP)の存在"脂質生化学研究. 45. 217-220 (2003)

  • [文献書誌] 待鳥美佳, 前渕元宏, 森山達哉: "ウエスタンブロッティングにおける各種検出法の比較とコツ"実験医学. 22・1. 65-69 (2004)

  • [文献書誌] 森山達哉: "脂質の蛍光検出とそのアプリケーション"オレオサイエンス. 4・4. 157-166 (2004)

  • [文献書誌] Moriyama, T., Kishimoto, K., Nagai, K., Urade, R., Ogawa, T., Utsumi, S., Maruyama, N., Maebuchi, M.: "Soybean β-conglycinin diet suppresses serum triglyceride levels in normal and genetically obese mice by induction of □β-oxidation, downregulation of fatty acid synthase and inhibition of triglyceride absorption."Biosci.Biotechnol.Biochem.. 68・2. 352-359 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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