研究概要 |
インドネシアにおいて, Dryobalanops lanceolataの挿木苗を幾つかの異なる用土を用いて育苗した。一部の処理区に根系の発達程度の違いが見られたが,顕著ではなかった。インドネシアの試験林内の裸地に,これらの苗を試験植栽し,現在成長経過を測定中である。現地の事情から定期的な測定結果を得ることができず,十分な成果が得られていない。 一方,国内で日本産の広葉樹を用いて,酸化銅塗布処理が根系の発達に及ぼす影響を調べた。落葉樹のコナラ,ミズナラ,常緑樹のクスノキ,シラカシ,スダジイ,アラカシを用いたが,いずれの種でも銅処理によって鉢内で根巻きが抑えられ,移植に適していると考えられる根系の形態を示した。今後,これらの植栽試験をおこない、定量的な評価をするとともに,根の分枝の機作を詳細に調べていくための実験系を整えている。
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