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2004 年度 実績報告書

熱帯造林樹種の根系の分岐条件と植栽に適した根系の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 14760096
研究機関東京大学

研究代表者

益守 眞也  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50282702)

キーワードフタバガキ / 根系 / 水酸化銅 / 活着 / 根端 / 分枝根 / 育苗用土 / ポット苗
研究概要

インドネシアにおいて,Dryobalanops lanceolataおよびShorea roxburghiiの挿木苗を幾つかの異なる用土を用いて育苗した。また,根巻き防止剤として市販されている水酸化銅を塗布したポットを用いた処理区も設けた。刻んだチガヤ葉あるいは籾殻燻炭の混入により,分枝や細根の多い発達した根系が誘導されるようであったが,培土の体積が減少し根系が小さくなるという負の効果が現れる場合もあった。実際に裸地に植栽試験をおこなったところ,植栽後の活着数や成長が籾殻燻炭混入培土で育苗した苗でやや高かった。銅塗布による根の伸長抑制効果は明らかでなかった。
当初の計画では国内での実験にもインドネシアからの苗を供試する予定であったが,彼国の情勢の変化により苗の輸入が困難となったため,日本産の樹種を用いて銅塗布の効果を試験した。アカマツ,アオギリ,ミズキ,カジノキ,ミズナラ,アラカシ,コナラ,クヌギのすべてで根巻きが防止された。ミズキやカジノキなど試験期間内での成長が旺盛だった樹種では,銅塗布処理区で分枝が促進され,根量に対し根端の多い根系が形成された。アオギリ実生について根の成長の経時変化を詳細に調べたところ,銅塗布面に根端が接すると根が褐変し成長が止まる様子が観察された。また褐変した根から分枝根が発生する様子が観察され,銅に接触して褐変した根は根端の成長だけを止め,その他の活性を維持していることが示された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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