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2003 年度 実績報告書

落葉分解過程における土壌動物の機能を測定するための新たな手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14760109
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

長谷川 元洋  独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 研究員 (70343811)

キーワード落葉分解 / 土壌動物 / リターケース / ヒノキ
研究概要

ヒノキのようなサイズの小さい落葉の分解において、大型土壌動物、中型土壌動物、微生物のそれぞれの分解過程における寄与を調べるために、メッシュサイズを変えたリターケースを昨年開発し、ヒノキ林内に設置した。今年度はこの装置の有効性を検討する実験を行うため、設置後6ヶ月目と11ヶ月目にリターケースの回収を行った。
リターケース内のリターは湿重を計測後、ツルグレン装置によって土壌動物を抽出し、風乾重量を求めた。設置後11ヶ月目において、各メッシュサイズを平均して約33%の重量減少がみられ、ヒノキの分解速度としては比較的大きい値が得られた。11ヶ月目のリターの含水率は400%ほどあり、分解に十分な湿度が与えられていることが確認された。リター表面の観察により、茶褐色の菌糸の定着が一様にみられこうした菌類の分解が初期分解において重要な役割を持っていることが推察された。また、ケース側面のメッシュサイズが小さいもの(すなわち土壌動物の侵入が少ないもの)において、分解速度が大きいことが示された。分解初期において菌食性の種が優占する場合、土壌動物の菌に対する摂食が分解速度の低減につながることが知られているが、今回の装置においてそうした細かな差異が検出された可能性がある。
次年度は引き続き設置したリターケースの回収を行い、土壌動物の定着度、落葉の分解速度などの計測を行うとともに、今回開発したケースの有効性についての検討を行う。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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