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2002 年度 実績報告書

家畜のストレス発現を調節する脳内メカニズムの解明及びその人為的制御法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 14760183
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

作本 亮介  独立行政法人農業生物資源研究所, 生体機能研究グループ, 研究員 (20343999)

キーワードブタ / 脳 / ストレス / 繁殖 / 神経内分泌 / 視床下部 / コルチゾール / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン
研究概要

本研究は、動物の脳におけるストレス認識制御機構を明らかにし、ストレス起因性の繁殖機能障害といった種々の問題に対する改善策を提供することを目的としている。本年度は、in vivo無麻酔下でブタの脳へアプローチすることを目的として、ブタ第三脳室への長期カテーテル留置法の確立を試みた。種々の実験器具や手術法を検討した結果、以下のように新たな手法を確立することができた。すなわち、本研究室で開発したブタ用脳定位固定装置を用いて、梅山豚(5-6ヶ月齢雌;50-55kg)の頭部を固定した。脳室内へ造影剤を投与することによる脳室造影法により第三脳室を可視化した。特注製のガイドカニューレ(外径1.3mm、内径0.9mm、長さ10cm)を第三脳室へ留置し、脳室液の逆流を確認した後、マイクロカテーテルを挿入した。ガイドカニューレを除去した後、マイクロカテーテルだけをデンタルセメントを用いて金属製プロテクターとともに固定した。脳室内への物質投与や血液の採取を容易にするために、マイクロカテーテルの手元部は頭頂部皮下を通して後背部より露出させ、同時に頚静脈に留置したカテーテルの手元部も後背部より露出させた。一週間の術後回復期間の後、脳室内マイクロカテーテルを介して副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)を投与し、血中コルチゾール濃度の変化を調べた。その結果、血中コルチゾール濃度がCRHにより有意に増加することが明らかとなり、本実験で留置されたマイクロカテーテルが第三脳室に留置されていることが確認され、さらにブタが生理的に正常な生体反応を示すことが明らかとなった。また、カテーテル留置手術を受けたブタは一ヶ月以上維持することが可能であったことから、本年度実施した一連の研究により、in vivo無麻酔下でブタの脳へアプローチすることが可能となった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ryosuke Sakumoto: "Central and peripheral concentrations of tumor necrosis factor-α in Chinese Meishan pigs stimulated with lipopolysaccharide"Journal of Animal Science. 81(In press). (2003)

  • [文献書誌] Kiyoshi Okuda: "Multiple roles of TNF super family members in corpus luteum function"Reproductive Biology and Endocrinology. 1(In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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