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2002 年度 実績報告書

脊髄損傷後におけるカルシウムポンプの動態とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 14770011
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

橘 俊哉  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (40299095)

キーワードカルシウムポンプ / 脊髄損傷 / カルシウム / in situ ハイブリダイゼーション法 / ラット / 2次損傷 / plasma membrane ca^<2+>-ATPase
研究概要

14年度
脊髄損傷後の組織障害において、2次損傷の原因となるカルシウムの動態は非常に重要である。細胞内カルシウムを低濃度に保つための機構の一つに強力な排出機構であるカルシウムポンプがあるが、その脊髄損傷後の病態への関与は未だに明らかにされていない。本研究はそれを明らかにしようとするのもである。脊髄損傷モデルにおけるカルシュウムポンプ発現の変化を調べることを目標に14年度は研究をおこなった。ラットに対しweight drop法により脊髄損傷モデルを作成した。脊髄損傷後の脊髄におけるカルシュウムポンプの遺伝子発現の変化をアイソホームごとにRT-PCR法を用いて解析すると、カルシュウムポンプのアイソホーム1から4までのmRNAは全て脊髄に発現しており、損傷3時間から24時間後アイソホーム2のみが特異的に減少していた。In situハイブリダイゼージョン法を行い、脊髄でのカルシウムポンプの発現細胞と発現パターンを観察した。カルシウムポンプはアイソホーム1から4までのmRNAは、脊髄灰白質の神経細胞に発現しており、やはり損傷後アイソホーム2のみがその発現が減少した。脊髄損傷後の早い時期にカルシウムポンプの発現が減少していたことから、脊髄損傷後に細胞内カルシウムが上昇し2次的な組織、神経障害の原因となるメカニズムの一つにカルシウムポンプの発現減少が関与している可能性が示唆された。来年度はさらに免疫組織化学法を行ってカルシウムポンプの蛋白レベルの発現を調べ、さらなる脊髄損傷後の組織障害へのカルシウムポンプの関与を追究する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kominato K, Tachibana T et al.: "Changes in phosphorylation of ERK and Fos expression in dorsal horn neurons following noxious stimulation in a rat model of neuritis of the nerve root"Brain Res.. 967(1-2). 89-97 (2003)

  • [文献書誌] Fukuoka T, Tokunaga A, Tachibana T et al.: "VR1, but not P2X_3, increase in the spared L4 DRG in rats with L5 spinal nerve ligation"Pain. 99(1-2). 111-120 (2002)

  • [文献書誌] Dai Y, Iwata K, Fukuoka T, Kondo E, Tokunaga A, Yamanaka H, Tachibana T et al.: "Phosphorylation of extracellular signal-regulated kinase in primary afferent neurons by noxious stimuli and its involevement in peripharal sensitization"J Neurosci. 22(17). 7737-7745 (2002)

  • [文献書誌] Tachibana T et al.: "Analysis of gene expression following spinal cord injury in rat using complementary DNA microarray"Neurosci Lett. 327(2). 133-137 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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