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2002 年度 実績報告書

ユビキチン付加部位変異p53の癌遺伝子治療への応用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770100
研究機関鳥取大学

研究代表者

中村 誠一  鳥取大学, 医学部, 助手 (20283997)

キーワードp53 / MDM2 / ユビキチン / 細胞周期調節 / アポトーシス
研究概要

癌抑制遺伝子p53蛋白質は,MDM2を介する分解を受けるが,その際,p53にユビキチンが付加され,最終的にプロテアソームで分解される.ユビキチン付加部位の候補として,C末端領域のリシン残基が考えられる.370,372,373,381,380のリシン残基をアラニンに置換した変異p53を作製して,そのユビキチン化の程度,細胞に与える影響を解析した.
これらのリシン残基を4つ以上変異したp53をMDM2発現プラスミドとともに,非小細胞肺癌細胞株(H1299)で発現させると,野生型p53とMDM2の共発現で認められるような,p53蛋白レベルの低下,ユビキチン付加が認められなかったことより,p53C末端領域のリシン残基が重要であることが示唆された.しかし,それぞれのリシン残基単独の突然変異では,MDM2との共発現でp53蛋白レベルの低下,ユビキチン付加が認められたことより,これらのリシン残基の中で,ユビキチン付加部位として単独のリシン残基を想定するよりも,複数のリシン残基が同時にユビキチン付加を受けることが,p53分解に重要であると考えられた.
リシン残基の変異がp53に与える影響は,主にH1299を用いて解析している.リシン残基変異p53は,野生型と同様,G1およびG2期で細胞周期停止を来した.γ線照射に対しては,野生型p53がアポトーシス誘導に働くのに対して,リシン残基変異p53は,より長時間のG2期停止を来たす一方,アポトーシスに対しては抑制的に働くことが示唆された.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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