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2002 年度 実績報告書

新規転写調節因子Dlxin-1ノックアウトマウスの病理組織学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770102
研究機関札幌医科大学

研究代表者

佐々木 文  札幌医科大学, 医学部, 助手 (60343381)

キーワードDlxin-1 / MAGE / Necdin / ノックアウトマウス / 病理組織
研究概要

これまでの研究で、新規転写調節因子Dlxin-1の機能を解析するため、Dlxin-1ノックアウトマウスを作製した。
今回Dlxin-1ノックアウトマウスの雄の個体について、まず全身解剖を行った。肉眼的に明らかな発生異常、奇形は認められず、主要臓器の組織学的検索にても明らかな組織構築の異常は見い出さなかった。しかし一部の臓器、組織の大きさがコントロールの野生型マウスと異なっており、その異常を反映する生化学的データも得られた。現在、戻し交配によるノックアウトマウスの純系化を行い、その異常が系統の多型性のよるものではないことを確認中である。
Dlxin-1のmRNAの発現はubiquitousであることが確かめられているが(Masuda et al., JBC. 2001)、蛋白レベルの発現をWestern blotにより検討した。その結果、調べた臓器の中では脳と精巣のみに発現が認められた。Dlxin-1とホモロジーをもつMAGE A-CのmRNAが脳と精巣に限られることを考えると興味深い所見と思われる。mRNAの発現があるのにも関わらず蛋白レベルの発現がみられない理由として、ユビキチン・プロテアソーム系による分解の可能性が考えられるが(Sasaki et al., JBC. 2002)、その臓器特異性の機序については今後検討が必要と考えられた。脳内のDlxin-1蛋白の発現部位については、さらに免疫組織学的手法により詳細な検討を行う予定である。
Dlxin-1ノックアウトマウスにみられる臓器、組織の大きさの異常の分子メカニズムを解明するために、現在Dlxin-1をノックアウトされたによる遺伝子変化をDNA microarrayで、Dlxin-1結合蛋白の探索をYeast 2-hybrid法でそれぞれ検索中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasaki A., Masuda Y., Iwai K., Ikeda K., Watanabe K.: "A RING finger protein Praja1 regulates Dlx5-dependent transcription through its ubiquitin ligase activity for the MAGE/Necdin family protein, Dlxin-1"J Biol Chem. 277. 22541-22546 (2002)

  • [文献書誌] Masuda, Y., Sasaki, A., Shibuya, H., Ueno, N., Ikeda, K., Watanabe K: "Dlxin-1, a novel protein that binds Dlx5 and regulates its transcriptional function"J Biol Chem.. 276. 5331-5338 (2001)

  • [文献書誌] Sasaki, A., Masuda, Y., Ohta, Y., Ikeda, K., Watanabe, K: "Filamin associates with Smads and regulates transforming growth factor-beta signaling"J BIol Chem. 276. 17871-17877 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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